ヒトよりも寿命の短い仔を迎える時、

ソレは覚悟のうえである。

 

緩やかに歳を重ね、

介助や介護をし、

穏やかに迎えたいと願っていたソレが、

いきなり目の前に迫ると、

頭の中は真っ白に、目の前は真っ暗になった。

 

腹水が余命宣告であるとは知らなくて、

診察室で、猫伝染性腹膜炎の説明を聞きながら、

緩和ケアと言う単語を心の中で反芻した。

 

この病に選択肢はなく、

残された時間は、

「お母さん」として、

出来る限りのことをしたい。

 

「猫コロナウイルス」