日々を、時間を、今を楽しむ「時の扉」より「ぼくの感じでは、この都会(パリ)の人は自分の時間を絶対に他人に譲らないように見えますね。自分の時間で何をするかは勝手です。(略)しかしそれが自分の時間である証拠には、誰しもがそうした人生の些細なことを楽しんでいますね。」(公園で鳩に餌をやっている老婆を目にした)そんなとき、かけがえない生きる時間を彼らは両手に乗せて測っているのではないか、と思った。それほど人々の姿には、深い静けさが漂っているように思われた。***********