最近の困りごと。
お着物をお召しになるお友達がいるのですが,何と言うか,定石を知った上での外し,とはちょっと違う,奇想天外な取り合わせをなさるのです。
でも,その子のインスタにはいつも賞賛コメントがいっぱいつくので,私は???となってしまう。
あまり良くない想像ですが,その大袈裟な賞賛が悪意だったら嫌だなあ,と。
彼女がいつか恥をかくかもしれないことを見越して,注意せずに褒めるのかな,と,そんな風にすぐに発言の裏を読もうとするのは職業病かもしれません。
訪問着に礼装用帯なのに,紐みたいな帯締めをされていて。
それに,そのコーデ素敵〜♡♡♡,みたいなコメントがついていて。
ううむ。私がやったら母と祖母に外出を許可されないレベルだなと思うのに。
先日,その子の新居にうかがった際に,着物の取り合わせを相談されたのです。
相談されたので,この帯には平組の帯締めのほうがよいね,帯揚げは縮緬より綸子かな,金糸や銀糸の刺繍とかがあるといいかもね,と率直に言ったのですが,なんとなんと,そういう帯締めも帯揚げもお持ちではないのです〜。
白地に金の入ったザ・礼装の帯揚げ,帯締めセット以外は,小紋か紬に合わせるようなものしか手持ちがなくて。
なるほど,だからいつも小物が変なのねと理解した次第。
でも,帯買った時に,大抵の呉服屋さんなら帯締め,帯揚げのご提案をしてくださいますよね?
最近は違うの?よくわからない。

この帯締めはちょっと・・・,ね。
帯締めだけ浮いちゃう。

結婚式ではないというので,私が袋帯によく合わせる亀甲組の帯締めをオススメしてみました。
これは機械組なのでお手頃だけど安っぽく見えなくてお気に入り。

こちらのパールっぽい色味の帯締めでもよいかな。
帯揚げも,少し金や銀が入っているけど,いかにも礼装ではない帯揚げがいいのではないかなと私の手持ちをお見せしておきました。
とはいえ,私も昭和な人なので,今っぽさが足りないのかもしれません。
でもでも,目上の方と同席するときは,無難なほうがいいと思いますよ〜。
そしてもっとびっくりしたのが,小物がぐしゃぐしゃに仕舞われていたこと。
帯締めの房カバーつけたらいいのに。帯揚げもきちんと畳んだらいいのに。
そういう着物の始末をお母様に教わらなかったのかな。
それぞれのご家庭のご事情があるのでしょうけれど,ね。