ラヴィ・ド・ボエーム | 気ままに気楽に

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今日も息をしています。

 

 

 

アキ・カリウスマキ監督の1992年作。

 

アキ監督の描く世界観のある種、根幹をなすコメディ映画でもある。

 

今も昔も俳優でも絵描きでもミュージシャンでもなんでも芸事で身を立てるということは至難の業で、余程別格ななにかがないと自分の創作したものは売れることはないのは大昔から同じである。

 

この映画ではドイツ生まれでなかば不法入国をフランスにして、昔の1970年代で行くと英国のPUNKのスクオッターズ(不法占拠者)の生態を描いています。

 

 

 

絵描きのおっさん、作家志望のおっさんに作曲家のおっさんにどいつもうだつがあがらず、助け合い共同生活するわけだがそういう中で絵描きのおっさんのところに女が転がり込んできて、あんたはベッドで寝ろ。俺はなんとかするって一晩中犬の散歩に連れて歩いて墓場で寝たりして、なんだかんだと奇妙な同棲生活がはじまったりする。

 

結局は皆が敗残者で誰も成功をすることもないのだがそこがカリウスマキの芸術に対する厳しい視点でもあるのかもしれない。

 

お笑いでもなんでもすべての芸事に通底するテーマというかな、そんなに人生甘くないということだわな。

 

俺が思うに日本はお笑いの地位は割と高いけれど、欧米では俳優やミュージシャンなんかの下の下の下って感じがするな、コメディ映画で賞を獲る映画はないしね。日本は変な国ではあるな。