アンラッキー・ブルース♯1 デビッド・トゥア | 気ままに気楽に

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今日も息をしています。

 

BOXINGというのは不思議な競技で、えっあの人が世界王者になれなかったの?

 

なんで?滅茶苦茶強いのにって選手をアンラッキー・ブルースとして不定期に紹介したいと思います。

 

 

時折、オーストラリアというのかニュージーランドかな?怪物が出現します。

 

いわゆるサモアの怪物ですね。総合格闘技界ではK-1で王者になった選手でマーク・ハントが日本では有名ですけれど、ボクシングファンの中ではデビッド・トゥアであろう。

 

丁度、この選手が台頭してきた頃くらいから2mくらいの大型ヘビー級の速い選手が強い時代になるのだが、そのファイトスタイルからサモアのタイソンと呼ばれた。

 

タイソンの成功以降、まずあーいう身長が低くて100kgのみっしりタンクのような体自体が人間として珍しいのですが、アリの成功引退以降、ヘビー級でもモハメド・アリのようにリングの中を円を描くようにサークリングして左リードジャブを多用して、ヘッドハンター(顔面ばかり打つ)な選手がヘビー級で続発したけれど、世界王者になった選手はいるけれど(グレッグ・ペイジ)、成功例は少ない。ラリー・ホームズのスタイルはアリではないからね、結構どっしり踏ん張って左右の強打を打っていたしコピーではなかった。アレはホームズスタイルといっていい。

 

同様にタイソンの成功以降、タイソンコピーも乱立しますがドレも決め手がない。タイソンほど出入りのスピードがない、瞬発力爆発力がない、迫力がないのがほとんどで世界王者どころか世界挑戦も出来ていないのがほとんどで、やはりあのスタイルは特異でタイソンだからこそ出来たスタイルといえよう。身長180cmない選手が伸びあがるようにフックやアッパーを突き上げて2m近い巨人をバッタバッタKOしていく様は身体的に外国人に劣る日本人から観ても痛快でした。

 

実際はそんなにタイソンも小さくはないけれどヘビー級で小柄は小柄、ただスピードは軽量級でパワーはメガトン級だったんで、スピードの劣る大男たちはKOされた部分はあるだろう。

 

そのタイソンの特異なスタイルに近づいたのがこのトゥア選手ですが、まあその2000年当時の絶対王者レノックス・ルイスってホント、仇名が巡洋艦っていわれるくらいに安定した196cmの長身の上に横幅も広く、パワーもスピードもあるのでこの選手が全盛時ってので頑張ったけれど対戦して大差判定負けしています。しかしオレグ・マスカエフ、ジョン・ルイス、ハシム・ラーマン(ラクマン)、マイケル・モーラーなど元ヘビー級世界王者、後の世界王者を撃破していたので実力者には違いなかった。今のようにメジャー4団体世界タイトルがある時代なら確実に最強になれたかは別としてヘビー級王者の一角には居たであろう?と思われるくらいな素晴らしい選手でした。

 

おそらく実寸は175cmくらいでしょうが、その小さな体でありながら打たれ強くまたスピード、パワーもタイソンばりに遜色ない動きをしていたので一時期、世界のボクシングファンに注目を浴びた選手ではありました。