私は15年前に1カ月ほど仕事の休みを取って、ロンドンに住んだことがある。

Edgware roadにあるアラブ街近くの裕福なマンションの家族住まいの一部屋を借りた。

 

しかしあまりに英語がわからなすぎて、安い語学学校に通いながら、家では部屋に閉じこもりチーズケーキ(イタリアにはあまり売っていない)をホールで食べながらイタリア語の映画を見るという孤独な日々を過ごしていたのだ、最初の二週間ほどは。そして気づいたら太っていた。バッグには愛するShortbreadを入れて小腹がすいたらそれを食べていたし。

 

後半は語学学校のチェコ人や日本人と友達になり、楽しく過ごした。しかもチェコ人はイタリアに何年か住んでいたことがあって、彼氏もイタリア人でイタリア語で私たちは話していた・・・。学校をさぼって寿司を買ってハイドパークでピクニックしたり、グリニッジに連れて行ってもらったりして楽しかった。

そういえばイタリア人グループでのホームパーティーに呼ばれて行ったりもした。まあ、ロンドンでイギリス人との交流はほぼなかったと言ってもいい。

 

バイトも短期だがしてみたいと思い、履歴書を作り近所のパブなんかをまわってみたけど、反応はなかった。話しかけて返ってきた返答を完璧に理解することはできなかったので、その時点で判断されたのだろう。しょうがない。

 

記憶に残っているのは、テイクアウトの中華。オックスフォードストリートの駅を出てすぐの場所にある、ガラスケースにてんこ盛りに盛られた中華の焼きそばやラチャーハン、鶏の揚げ物などが見えるお店があって、語学学校が終わると必ずそこを通っていた、しかもお昼時に。お腹がすいていたので、これはすごく美味しそうなだと思い買って家で食べた。実際見た目はおいしそうだった。

そうしたら見た目とは裏腹に、味がものすごくまずいのだ。頑張ったけど食べ切れず残した。

 

そしてまた別の日にまたお腹を空かして前を通ると、やっぱり美味しそうに見えるではないですか!前回まずいと思ったのは気のせいだったのかも、と思いまたテイクアウトして敗北。ということで私は学んだ。この店はおいしくない。

 

でも安く食べれるイングリッシュブレックファストのお店を見つけたり、無料の大英博物館やナショナルギャラリーを見たり、カムデンに飲みに行って帰りにホットドッグを食べたりと、結構ロンドンは楽しめた。イギリス人じゃないけど友達もできたし。

 

懐かしいな、また行きたいなと思いながら15年の歳月が流れ、この前ついに行ってきたので、それを今度書きたいと思います。