歴史
1925年 鳥の卵の形成に重要である
哺乳類では痕跡器官と考えられていた
1940年頃 重症筋無力症で胸腺腫大を認めた患者から胸腺を摘出すると重症筋無力症が治癒した
1961年 新生児期に胸腺を摘出すると免疫系に異常が生じる(マウス、ラット、ウサギ)
→胸腺は免疫にとって重要であり、産生される細胞をT細胞と呼ぶ
1970年代 repertoire formation
positive selection:無用なT細胞を除去
negative selection:自己反応性T細胞を除去
皮質髄質境界に血管が豊富
S1P(スフィンゴシン1リン酸)
S1P1:S1Pの受容体
mTEC
・promiscous gene expression(組織特異的な分子を軒並み発現している)
・Tregの産生
CCR7リガンドの欠損(plt/pltマウス):涙腺炎(シェーグレン様)
NOD欠損:橋本病様甲状腺炎
CD4+T cell, CD8+T cellはRANKL, RANK, OPG, CD40L, Lymphotoxinなどを産生し、mTECは増殖
←双方向のケモカイン、サイトカインのやり取り
mTEC:CD45-CD326+、CD205-UEA1+
cTEC:CD45-CD326+、CD205+UEA1-
(CD326は上皮細胞のマーカー)
マイクロアレイ
【mTEC】
Aire(エアー)の発現
・リンパ節:末梢寛容に重要
・ES, iPS
・精子形成
APS1 (Autoimmune polyendocrine syndrome type 1):自己免疫疾患の原因遺伝子として同定
症状:免疫不全(様々なサイトカインに対する自己反応)
他) 重症筋無力症:AIREがCHRNA1の自己抗原をコントロールしている
・negative selection
・CCR7L, XCL1などの機能的なケモカインの発現
・Tregの産生
CCR7LケモカインにはCCL21とCCL19があり、CCR7を発現する胸腺細胞を引き寄せる
【cTEC】
β5t:プロテアソームの構成因子
胸腺のみ染まる
皮質に検出される
β1:酸性アミノ酸の次の部分を切断
β2:塩基性アミノ酸の次の部分を切断
β5:疎水性アミノ酸の次の部分を切断
←S1ポケットを持っており、それぞれのアミノ酸を認識
キモトリプシン様活性:β5 > β5i >>> β5t
β5は疎水性アミノ酸の次を切断
=C末端に疎水性アミノ酸が露出する
→MHCにのせる際に重要
β5t KO→CD8+T cellが著しく減少(CD4+T cellは変化なし)
selection
cTEC:胸腺特異的な抗原の提示
mTEC:胸腺特異的な抗原+胸腺以外の組織特異的な抗原の提示
ref.
proteasomeの種類と構成:http://www.jimmunol.org/content/198/6/2215
thymoproteasomeと抗原提示:https://www.nature.com/articles/nri2669