丕緒の鳥 | 本棚

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丕緒の鳥

小野不由美
新潮社文庫

「大射」の儀式で射られる鳥は陶器で出来た鳥。
だが、その鳥は射られる時にはかない音色を奏で、時にそれは音楽にもなる。
鳥を作る丕緒は、その鳥にどのような思いを込めるのか。
それを、みる者はどのように受け止めるのか。

十二国記シリーズの最新作かつ書き下ろし番外編です。
本編は依然にティーンズ文庫で出版され、現在完全版が同じく新潮社文庫から発売中。

今回の番外編は国を支える官吏を中心とした話。
ただ、一口に官吏といっても立場も違えば役目も違う。
彼らには彼らの悩みがあり、責任があり、思いがある。

高々陶器の鳥。
でも、技術と工夫とを凝らして作り上げたその鳥達が、どのような素晴らしい出来上がりになるのか。
一方で、そこに悲痛な思いを込めなくてはいけなかった丕緒。
傾いた国で彼らが見つめてきたものは一体何だったのか。
そしてその思いは届くのだろうか。
「大射」の儀式を見てみたいと思いました。