昼は羊!
周りの客はみな中国語でしたが女性店員さん、僕を見ると日本語で話しかけます。
でも僕は中国語で応答。

ビールを運んでくれた際に彼女は声を落として僕に中国語で聞いてきます。
「ねえ、西川口に無料で日本語を教えてくれるところありますか?」

僕はいくらなんでも虫が良すぎる話だと思いました。赤ちゃんに親が言葉を教える「国語教育」とすでに別の言語体系が出来ている基礎の上に教える「日本語教育」は違うし、その検定試験の準備も大変だったからです。やはり費用をかけて語学はやった方が良いと思いました。

そんなの知らない。。と言うと店員さん残念がってました。
料理を待っている間スマホをいじるとでてきました。
無料で教える日本語教室があったので店員さんに見せました。彼女は大喜びで僕のスマホを持っている僕の左手を両手で包みながら画面を注視します。僕は頭がくらくらしました。
彼女の同僚の娘さんが来日し住むので日本語を勉強したいがお金をかけたくないそうです。彼女はその画面を写メし引っ込みました。
握られた手がまだ痺れてます。
なのでもう少し調べると中国語で書いてあるサイト、しかも二次元バーコードも発見。恐るべし西川口!
それもつたえると今度は右手で僕と握手し長い時間僕の手を握ってました。

「お礼に何を差し上げましょう?」
ははは、なんでもいいよ!

出てきたのが枝豆とピーナッツのお通しでした。
「同僚がとても喜んでました!」
役に立てて嬉しいし、両手握られて…うふ。

夕ご飯に羊の煮込を注文して持ち帰ります。出来上がった料理を袋に入れてもらう時厨房から男性が出て来ました。
「娘のためにいろいろ調べてくれてありがとう!これほんの気持ちです。」

羊の串焼き10本をいただきました。
虫の良い話って本当にあるのですね。