西川口の「西口」にはディープないわゆる「ガチ中華」が並んでますが西川口の「東口」は主に住宅街で「日本人」も多く住んでいます。
東口を駅から歩いて5分。自宅近くのアパートが並ぶ場所にある中華。
中華料理にありがちな大皿でガッツリ出てくるのではなく小腹が空いた時、軽く一杯飲みたい時に便利です。
お店の名は人间烟火(人間花火)。

入るといつもの美しい店員さんが接客。こっちが中国語で話しかけているのに返って来るのは日本語です。
別の席では日本人3人組が食事しているからでしょうか?
奥の方の席には小学生の女の子が1人で座って何かしています。時折美しい店員さんが声をかけます。どうやらお嬢さんのようです。厨房の男性は旦那さんなのでしょう。
夫婦で働き、子供は職場で宿題、微笑ましいです。
が店員さん、接客の日本語は綺麗な発音で優しいのに子供に話しかける時はドスの利いた中国語、オクターブ低くて大きな声です。メゾピアノとフォルテシモの違いです。「さっさと宿題やりなさい!」

日本人3人組の客「ねえ、麺類ってないの?」
店員さん:「(日本語で)あります。タブレットのこのページです。これはカップ麺を茹でてそれから炒めます。写真では野菜がありますが、当店は野菜はありません。この写真はネットからです。ええ、写真はご参考です。実物と違います。」
と一気にどこかで用意した原稿を棒読み調でした。

日本人3人組がお会計して帰りました。
店内はお嬢さんと僕だけになりました。
その瞬間店員さんは僕を振り返り、中国語で会話始めました。「ねえ、最近上海に遊びに行った?今春節でしょう?西川口の中国人たくさん中国に帰国して商売にならないよ」
オクターブ低いフォルテシモな声でした。