早朝の公園に出かけると今日は誰もいません。

貸切状態でゆっくり体をほぐして太極拳を始めます。

だいぶ暖かくなってきました。これまでは手袋をしないと冷気で手の爪がいたくなったのですが、今は汗をかくほどです。

 

少しすると真っ白なスポーツウエアに身を包んだ40歳くらいの女性が公園にきました。

キリっとしたいでたちです。彼女はベンチに行き、荷物を置き・・

 

大音量で音楽をかけました。中国語です。アップテンポで電子ドラムがぴょんぴょん言っています。

ナレーションからしてラジオ体操のようです。男女の歌声が聞こえます。

彼女はその音楽に合わせて踊り、いや体操のようです。日本のラジオ体操が脚を大地につけ安定したなかでストレッチをやるのに対し、これは常にステップを踏み、自分の周りを歩きながら腰を前後左右に振り、首を動かします。たった一人でびしっと踊ってます。

時折目が合います。うん?彼女は誘ってきている?いや目を合わせてはいけない!

 

この動き、どこかで・・・

 

ああ、そうだ!志村けんと加藤茶のひげダンスそっくりです。白いいで立ちに白いマスクなのが真逆です。

笑いをこらえるので精いっぱいで自分の太極拳が出来ません。

見てはいけない。見たら10年以上かけて覚えた型を一気に忘れます。

それにしても大音量です。

その音量がすっと小さくなりました。掃除に来た管理人が一言いったのでしょうか?音量は小さくなっても彼女のひげダンスは変わりません。

僕は一通り太極拳の套路を終えて目を合わせないように公園を後にしました。(動画撮りたかったけど怒られるのでしょうね)