友人との約束の時間に30分も早くついてしまった。
お店で待たせてもらおう。
カウンターとはいえ落ち着いた座り心地のよい椅子。
清潔な店内。これから始まる楽しい食事に期待をしながら待つのは苦でもない。
でも少し時間があるので生ビールを一杯だけもらおうかな。
一杯だけなら友人に対しても失礼ではないって僕の憲法にも書いてある。
うまいビールをゆっくり味わう。
「お連れさんお待ちの間、これをどうぞ。」
って出されたのがエイひれ。目の前であぶっていたやつだ。
お礼を言いつまむ。
中から新鮮な旨みが口のなかでほとばしる。今飲んでいるビールがまるでこのエイひれにあわせた調味料のようだ。
あまりに旨いのでビールを飲み干してしまった。
こまりますねえ!って僕は文句を言う。ビール一杯だけにしようとおもっていたのにもう一杯呑みたくなっちゃったじゃないですか!
って理不尽なクレームをつけ、早速お代わり。
また目の前で炙っている。困るなあ。
次に出てきたのが「野鴨」の刺身でも食べられる部分を表面炙ったもの。
感動的な旨さだ。これはビールでなく、赤ワインを飲みたいけど友人が来る前にワインあけたら失礼の極み。僕の憲法にも書いていない。
ビール2杯も飲んじゃった。
野鴨美味しかったです。ってお礼を。
またバーナーだ。
やめてくれ!
明太子をさっと炙ったものが出てきた。困った。もう抵抗できない。でも友人が来る前に待っている間生ビール3杯も飲むのはどうだろうか?
これは憲法解釈の問題か、それとも憲法そのものを変えるべきなのか?結局棚上げして3杯目をぐいいっと!
僕はあまりにも意思が弱い。
定刻に友人が来た。楽しい食事だった。今度は待ち合わせの1時間前に店に来よう。
