タクシーを予約し、乗る。
行き先を告げる。
返事がない。
もう一度告げる。
返事がない。
もう一度いいかけたら・・・
「知道!(知ってるよ!)だいたいそんな近くに行くのにわざわざ予約しやがって・・」
と毒づく。
そんなタクシーに限って僕の発音が悪いせいにして違う道を行ったりすのでもう一度ゆっくり行き先を伝える。
無言。
カーチェイス並にぶっ飛んだタクシー。
結局初乗りの14元(約180円)だった。
20元を渡すと運転手は僕の指から20元札をひったくる。
そして「5元」のおつり。
このタクシー、返事の仕方も知らなければ算数も出来ない。
僕は無言で顔を近づけずーっと相手を見る。
もう1元おつりが出た。
運転手は「謝謝」とは言わず「ちっ」と舌うち。
中国で庶民の足、タクシー。安いが一週間に一度は足どころか「水虫」のような、いや、そう言ったら水虫にさえ失礼なほどの程度の低い運転手に合う。
でもそれはその後の夕食の素晴らしい引き立て役だった。
全て個室のレストラン。和食。
たどたどしい日本語ではあるが極めてていないな応対。
安心して食べられる刺身。
初体験の焼き枝豆。
そして炭火焼きの鳥。
ワインはカリフォルニアのジンファンデル。
店員の小姐、一生懸命日本語でワインの説明。
途中で文法がめちゃくちゃになる。でも僕の中国語よりマシ。
気持は受け取ったよ。
大阪出身の人が唸ったという粉モン。
僕には専門外でどう表現したらいいかわからないが本当にうまかった。
上海に来てくつろげる和食はあるが、本当に味を楽しめる和食は少ない。
気分よく帰る。
帰りはエレベーターホールで小姐がエレベーターの扉を開けていて待っていてくれた。
暖かい気持ちになった店。
店は暖家、ダンケと読む。
ドイツ語のダンケに引っかけたのかな?



