「欲望のアリバイ」('22)
不倫関係となった人妻の裕福なDV夫を殺そうと画策する刑務所帰りの青年を描いたエロティックスリラーです。主演はレイ・ニコルソン、ダイアン・クルーガー、共演はジア・クロヴァティン、ハンク・アザリア、チェイス・スイ・ワンダーズ他。
昔からある定番の題材で、特にジェームズ・M・ケインの小説「郵便配達は二度ベルを鳴らす」を引用するだけでなく、その小説を原作とした映画「郵便配達は二度ベルを鳴らす」('81) を意識し、同作でヒロインを演じたジェシカ・ラングの若い頃によく似たダイアン・クルーガーと、同作でヒロインの愛人を演じたジャック・ニコルソンの息子レイ・ニコルソンを起用しており、「そそる」ものはあります。
が、残念ながら、お世辞にも「成功」しているとは言えず。ラストで明らかになる「真相」は現代的で良かったんですけどね…。
とにかく、主人公である青年のキャラクター造形が定まっておらず、ストーリー展開があまりにぎこちないのです。中途半端に初心な好青年で中途半端に悪党という二面性は意図的なんでしょうが、描き方が下手すぎて大失敗。
演じるレイ・ニコルソンは父親にそっくりの毒のあるルックスが印象的ですが、その個性が全く活かされていないのは本当に残念。
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