「サウンド・オブ・フリーダム」('23) | Marc のぷーたろー日記

「サウンド・オブ・フリーダム」('23)

 

実話をもとに、国際的な児童人身売買や性犯罪の闇から少年少女を救うために南米の犯罪組織に潜入した米国土安全保障省の捜査官の活躍を描いたアクション映画です。主演はジム・カヴィーゼル、共演はミラ・ソルヴィノ、ビル・キャンプ、クリスタル・アパリシオ、ハビエル・ゴディーノ他。

 

Wikipedia「サウンド・オブ・フリーダム」

 

啓発の意義は間違いなくあり、その点では作られるべくして作られた映画です。

 

が、分かりやすさを優先するあまり、全てを単純化し過ぎているのはかなり気になります。

 

実話に基づいているとしながら、プロットとしては1930年代から1940年代にハリウッドで作られた勧善懲悪の荒唐無稽な冒険映画と全く同じ。意図的にそういうシンプルなプロットにすることで、普段映画を観ない米国の保守層に受け入れられ、大ヒットしたのでしょう。

 

しかし、問題の深刻さを考えると、そんな荒唐無稽さがあっていいとはとても思えないのです。

 

とにかく、「そんなに簡単にうまく行くわけないだろ」な展開の連続で、観ていてもやもやするばかり。そのため肝心の啓発部分に関しても説得力を欠いているように見えて仕方ありませんでした。