「晩春」('49) | Marc のぷーたろー日記

「晩春」('49)

 

やもめの父親とそんな父親を気遣って結婚をためらう娘の心の葛藤を描いた小津安二郎監督による人間ドラマです。主演は笠智衆さん、原節子さん、共演は杉村春子さん、月丘夢路さん、青木放屁さん、宇佐美淳さん他。原節子さんが初めて小津映画のヒロインを務めた作品でもあります。

 

Wikipedia「晩春 (映画)」

 

まさに「小津映画」という感じ。

 

何てことのない平凡な日常を淡々と描きながらも、そこに「沁みる」要素をふんだんに盛り込むことで、観る者を惹きつけて飽きさせない脚本と演出の巧みさ。

 

戦後すぐの作品でありながら、現実社会での悲惨な状況を完全に無視した内容に、当時は賛否が分かれたようですが、逆にそのおかげで普遍性が高まり、21世紀の今の時代に観ても自然に受け入れられる作品になったのではないかと思います。