「花戦さ」('17) | Marc のぷーたろー日記

「花戦さ」('17)

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天下を統一した豊臣秀吉の暴走を止めるために、「生け花で諌める」という戦いを挑んだ「花僧」池坊専好を描いた鬼塚忠さんの小説「花いくさ」を映画化した時代劇です。主演は野村萬斎さん、共演は市川猿之助さん、中井貴一さん、佐々木蔵之介さん、佐藤浩市さん、高橋克実さん、吉田栄作さん、竹下景子さん他。

 

Wikipedia「花戦さ」

Wikipedia「池坊専好」

 

娯楽時代劇映画としては悪い出来ではないと思うのですが、今の時代に「時代劇」を作ることの難しさを改めて感じました。

 

20世紀までなら、この内容で全く違和感はなかったと思うのですが、今の時代の感覚で観てしまうと、あれだけ無辜の民が老若男女問わず惨殺されているのに、こんな終わり方ではあまりにノーテンキで、もやもやしてしまうのです…。これは単に時代劇を観る気分じゃなかっただけなのかもしれませんが…。

 

また、それ以上に気になったのはキャスティングに対する違和感。

 

野村萬斎さん、高橋克実さん、市川猿之助さんはいいのですが、それ以外のキャストがことごとく「外している」ように感じられて、最後の最後まで馴染めなかったのです。ここまで「外している」のは意図的なのかもしれませんが、それが成功しているようにはとても思えなかったのです。

 

かつて「利休」('89) で千利休を演じた三國連太郎さんの息子である佐藤浩市さんが同じ役を演じているのにはちょっとばかり感慨深いものがありましたが、どう考えてもミスキャストとしか思えませんでした。