「かぐや姫の物語」('13) | Marc のぷーたろー日記

「かぐや姫の物語」('13)

かぐや姫の物語 [DVD]/出演者不明

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「竹取物語」を高畑勲監督・スタジオジブリ制作でアニメーション映画化した作品です。声の出演は朝倉あきさん、高良健吾さん、地井武男さん、宮本信子さん他。

Wikipedia「かぐや姫の物語」

とにかく絵の素晴らしさに尽きます。「アニメーションは絵が動くもの」という当たり前のことに改めて気付かされたような気がします。ラフなタッチでありながら、美しく表現力豊か。生き生きとした登場人物たちの動きや表情、どのシーン、どのカットをとっても「1枚の絵」として成立する完成度の高さ。制作に長い年月がかかったのも納得です。

ストーリーは、日本人なら誰もが知る「竹取物語」の原作に比較的忠実ではありますが、アレンジとしては高畑監督の代表作の1つである「アルプスの少女ハイジ」を思わせるもので、それに加えて「分かりやすいフェミニズム」という高畑監督らしい価値観が前面に出ているなど、かなり大人向けの仕上がり。ただ、僕はその描き方が少々「naive(青臭い)」に感じられて、イマイチ乗り切れなかったのですが、一種の「女性映画」と思えば、これはこれで評価する人が多いのは分かります。

それにしても、クライマックスシーンに登場する月からの使者たちのアジアンテイストなキャラクターデザインといい、彼らが奏でる音楽のチャカポコ感といい、想像の斜め上を行くもので、この部分だけでも「竹取物語」のアレンジとしては相当に斬新なんじゃないかと思います。