「偉大なる、しゅららぼん」('14) | Marc のぷーたろー日記

「偉大なる、しゅららぼん」('14)

琵琶湖を舞台にした万城目学さんのファンタジー小説を映画化した作品です。主演は濱田岳さん、岡田将生さん、共演は深田恭子、渡辺大さん、貫地谷しほりさん他。

映画『偉大なる、しゅららぼん』公式サイト
Wikipedia「偉大なる、しゅららぼん」
原作感想

万城目作品の多くが映像化されていることもあり、本作を読んだときも「間違いなく映画化される」と思いましたが、これまでの映像化作品がいずれもあまり成功したとは言えない出来だったので、本作もさほど期待していなかったのです。ただ、予告編を観た限りでは、原作とは印象が違うものの、濱田岳くんがなかなか良さそうなので、観てみました。


本作もやはり成功作とは言えないかな…。

原作よりも「不思議な力」を分かりやすく表現していたのはいいんですが、それだけという感じ。また、岡田将生くんが二枚目役よりも本作のようなヘタレ役の方がハマっていることを証明したという価値はありますが…。

万城目作品は、ファンタジーとしての着眼点の面白さから映像化したくなるのは分かるのですが、実はあまり映像化向きではないのかなと最近になって思うようになったんです。そもそも万城目さんは、物語構成の上手い作家ではなく、ストーリーそのものよりも、ネタの面白さと肩の力の抜けまくった文体の面白さが全てという人なので、映像化するとプロットの雑さが際立っちゃうんです。

万城目作品を原作とするならば、いっそのこと設定だけもらって、全く別のストーリーにしちゃった方が面白い作品になるんじゃないかと思います。

結局のところ、本作もこれまでの映像化作品と同じレベルの出来で、これはこれで気楽に楽しめる娯楽映画として「あり」ですが、劇場で観なくてもいいかなという感じです。

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