「幻魔大戦」('83) | Marc のぷーたろー日記

「幻魔大戦」('83)

幻魔大戦 [DVD]/美輪明宏,小山茉美,原田知世

¥3,465
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SF作家・平井和正さんと漫画家・石森章太郎さんの共作による同名漫画を、大友克洋さんのキャラクターデザインでアニメ化した、りんたろう監督によるSF映画です。声の出演は古谷徹さん、小山茉美さん、江守徹さん、美輪明宏さん、穂積隆信さん、原田知世さん他。

Wikipedia「幻魔大戦」

大友克洋さんが初めてアニメーション制作に関わった作品で、後に自ら監督した映画「AKIRA」('88)にも影響が垣間見られると言われている作品。公開当時に観て、その後も何度も観ていますが、久しぶりに観てみました。

公開当時も感じましたが、2時間強という尺に収めるには無理があって、題材のスケール感に対してストーリーの結び方はかなり呆気ないです。それでも、大友克洋さんのキャラクターデザインはインパクトがあるし、「絵」としては今でも充分に「観るべき」ものがあります。特に主人公が恐怖から超能力に目覚める一連のシーンの表現は実に鮮烈。

ただ、音楽に一貫性がないのには、どうしても馴染めません。音楽監督であるキース・エマーソンのシンセサイザーをベースにした音楽や、鼓童の和太鼓などは世界観にもピッタリ合っていますが、青木望さんの音楽(の一部)はベタベタの浪花節で聴いていて心底恥ずかしくなります。青木さんの音楽自体は他の作品では気にならないのですが、この映画には全く合っていません。このギャップが気持ち悪くて、どうしても納得が行かないのです。これさえなければ映画としての完成度は相当に高まったはずなだけに本当に残念。

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