「月光ノ仮面」('12) | Marc のぷーたろー日記

「月光ノ仮面」('12)

月光ノ仮面 [DVD]/板尾創路,浅野忠信,石原さとみ
¥3,990
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古典落語「粗忽長屋」をモチーフにした板尾創路さん監督・脚本・主演のシュールなドラマ映画です。共演は浅野忠信さん、石原さとみさん、前田吟さん他。

Wikipedia「月光ノ仮面」
Wikipedia「粗忽長屋」

落語の「粗忽長屋」はバカバカしい笑い話ですが、その一方で「自己の存在性」を問うた哲学的な話。確かに映画のモチーフにしたくなるのは分かります。

そんなわけでちょっと期待して観てみました。

う~ん。。。

「粗忽長屋」をモチーフにしていると言えば、確かにそうなんだけれど、ラストシーンに取って付けただけで、あの最後の台詞を言わせたいがためだけの映画とも言えます。また、板尾さんの作品らしい「シュールという名の悪ふざけ」も、全然面白くなく、ただの自己満足でしかないし。

ただ、一貫して現実世界の物語ではなく、主人公が今際の際に見た幻とも解釈できる映像のタッチと演出など、それなりに「考えて」「練りに練った」ストーリーなんだろうと言うことは分かります。どう考えても「ありえねー」という展開をはじめ、全てが「粗忽」であるのも狙いなんでしょうし。

でも「考え過ぎて面白くなくなる」という典型例のような作品。もっと気楽に「バカ映画」として作るか、逆にシリアスに作るか、どっちかに寄せた方が、少なくとも僕は「笑えた」ように思います。

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