「愛と誠」('12) | Marc のぷーたろー日記

「愛と誠」('12)

1970年代に一世を風靡した漫画「愛と誠」を昭和歌謡でミュージカル化した三池崇史監督作品です。主演は妻夫木聡さん、武井咲さん、共演は斉藤工さん、大野いとさん、安藤サクラさん、伊原剛志さん、加藤清史郎さん、一青窈さん、市村正親さん他。脚本は宅間孝行さんです。

映画『愛と誠』公式サイト
Wikipedia「愛と誠」


冗長。


ところどころでは本気で笑っちゃうシーンもあったのですが、そのほとんどが予告編で観られるものばかり。はっきり言ってしまえば、予告編さえ観れば充分です。

後はとにかくダラダラと長いだけ。

ミュージカルにするとどうしても尺が長くなってしまいますが、まともに歌えるのが一青窈さんと市村正親さんだけで、他は素人のカラオケレベル。そんな歌をイチイチ聴かされるんですから視聴はかなり辛いです。

特に大野いとさんは、演技も壊滅的に下手ですが、強烈な音痴で、何故これでOKになったのか三池監督を含め、製作陣を問いつめたいほど。コンピュータ加工して聴けるレベルに修正すれば良かったのに…。彼女に対しては役柄ではなく、その下手さに対して猛烈な怒りを感じました。その怒りは、主人公が彼女をボコボコにするシーンのおかげで随分とすっきりしましたけど (^^;;;


ただ、彼女に限らず、全体に手抜き感の強い作品で、三池監督による演出も凡庸だし、小林武史さんによる昭和歌謡のアレンジも至って平凡。更にパパイヤ鈴木さんの振り付けは手抜き以外の何ものでもありません。

三池監督作品なので、もっと「ぶっ飛んだ」楽しい作品を期待していたのですが、お手軽に作った中途半端なミュージカル風コントでしかなく、これを劇場にかけて金を取ること自体、詐欺行為に等しいでしょう。