「女の歴史」('63) | Marc のぷーたろー日記

「女の歴史」('63)

モーパッサンの「女の一生」から着想を得た女性映画です。主演は高峰秀子さん、共演は仲代達矢さん、山崎努さん、星由里子さん、宝田明さん他。

Wikipedia「女の歴史」


「いい映画」でした。


平凡な女性の戦争を挟んだ波瀾万丈の人生、特に戦中・戦後の「不幸」や「苦労」を中心に描いた物語は多々あります。ただ、この映画は様々な不幸に見舞われる主人公をただ可哀想だとか、単に「男って勝手、女って損ね」というだけでなく、最終的には「女だからこそ味わえる幸せ」をしっかり描くというバランスの良さがグッド!

もちろん、古めかしさは否めませんが、今観ても充分に共感できる映画でしょう。


それにしても、当時の映画としては普通のことなのですが、30代後半から40代前半の女優が全く違和感なく「老女」役を演じていて「感動」すら覚えます。まさに「老け役」のプロ。

主演の高峰秀子さんと実年齢で3歳しか違わない賀原夏子さんが姑役、更に2歳年下(!)の菅井きんさんが母親役を演じているのですが、彼女たちの実年齢を知らなければ、本当にその年齢の女優さんとしか思えないほど。

また主演の高峰秀子さんも、本来持っている年齢不詳なイメージが活かされていて、20歳くらいから40代半ばまでの役を、それぞれのシーンごとに、ちゃんとその年齢通りに見えるように演じ分けています。

まさに女優の「プロの仕事」を見せられた映画でした (^^)v


ところで、この映画には児玉清さんと塩沢ときさんが端役で出演しているのですが、塩沢ときさんは終盤のワンシーンに出演しているところを見つけることができたものの、児玉清さんだけは最後まで分かりませんでした。どこに出てたんでしょう? (^^;;;