「プール」('09) | Marc のぷーたろー日記

「プール」('09)

プール [DVD]/小林聡美,加瀬亮,伽奈
¥5,040
Amazon.co.jp

わけありの男女が暮らすタイ・チェンマイのゲストハウスを舞台に日本から来た女子大生が過ごす6日間を描いた桜沢エリカさんの同名漫画を映画化した作品です。主演は因みに原作は映画化を前提として描かれたそうです。主演は小林聡美さん、共演は加瀬亮さん、伽奈さん、もたいまさこさん他。

Wikipedia「プール (2009年の映画)」


一連の小林聡美さん主演映画と全く同じで舞台がタイのチェンマイであるというだけ。ストーリーらしいストーリーは何もありません。

でも観ていてのんびりと穏やかな気持ちになる「癒し系」の映画。

僕がこれまで抱いていた「タイ = 暑い国」というイメージは全くなく、日本の初夏のような爽やかで過ごしやすい気候の、まさに「楽園」のような世界。

ラストのお坊さんが道路の脇を歩いているシーンなどは「死後の世界」のようにも思えます。

小林聡美さんらしい現実感の全くない主人公のキャラクターが、一段とファンタジーの雰囲気を醸し出しています。

ただ、これまでの彼女の主演映画に比べると、主人公のキャラクターに「無責任さ」や「いい加減さ」を感じて少々不快な気持ちになったのも事実。彼女が実の娘を捨ててまでして単身でタイにやって来たのには、それなりにワケがあったであろうことは確かなんですが、それを臭わす風もないので、生煮えな気分なのです。もちろん、この作品でそのあたりをリアルに生々しく描くのはおかしいですし、そこまでは求めていないのですが、それにしてももうちょっと「何か」が欲しかったです。

そこが気になってしまってイマイチハマり切れませんでしたが、それでも、こういう老後もいいなぁなんて思える映画でした。


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