「解夏」('04) | Marc のぷーたろー日記

「解夏」('04)

解夏 スタンダード・エディション [DVD]/大沢たかお,石田ゆり子,林隆三
¥2,940
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ベーチェット病で視力を失っていく青年を描いた、さだまさしさんの同名短編小説を映画化した作品です。主演は大沢たかおさん、共演は石田ゆり子さん、富司純子さん、田辺誠一さん他。大沢たかおさんが日本アカデミー賞主演男優賞を受賞しています。

Wikipedia「解夏」


「失明」という現実を受け入れて生きる主人公の姿をドキュメンタリータッチで追いかけており、観ている者に対して、自分の身に置き換えて考えさせるような現実的な内容に強く惹かれました。登場人物が善人ばかりなのも、むしろ現実的に見えましたし。

ところが、それだけでは映画の尺が保たないからなのか、恋人とのエピソードがいかにも取って付けたような陳腐さでガッカリ。特に、病気が進行し、ぼんやりとしか見えなくなった主人公がそんな状態で東京まで恋人を追いかけて来るエピソードには「ありえねー」としか思えず。

集客を考えて「難病の純愛モノ」の要素を加えたかったんでしょうけど、恋人の存在自体が僕には「蛇足」にしか見えず、それがなくても充分に見応えのある内容だっただけに残念でなりませんでした。