「ひとごろし」('76) | Marc のぷーたろー日記

「ひとごろし」('76)

ひとごろし [DVD]/松田優作
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山本周五郎さんの同名時代劇小説を映画化した作品です。主演は松田優作さん、共演は丹波哲郎さん、岸田森さん、桑山正一さん、五十嵐淳子さん、高橋洋子さん他。

Wikipedia「ひとごろし」


松田優作さんが「超」の付く臆病者のヘタレを演じている新鮮さはありますし、ヘタレ役そのものには予想したほど違和感もなかったのですが、本作でのコメディ演技には「それは笑いを意図した演技なんですか?」という違和感が最後まで拭えませんでした。彼のコメディ演技は、他の作品、例えば「探偵物語」などは絶妙なんですが、この作品では違和感しかありませんでした。

また、渡辺宙明さんの音楽も、この映画をつまらなく感じさせた原因の1つ。彼の作る音楽の単純明快さや軽さは、アニメや特撮などの子供向け作品だと気にならないのですが、実写だと極端に薄っぺらく聞こえてしまって、作品自体が安っぽく見えちゃうのです。いくら喜劇だからといっても安っぽく見えていいというものではありません。当時は充分に「今風」だったんでしょうが、今となっては「古めかしくてダサい」だけ。そのダサさは聴いていて恥ずかしくなるほど。

褒められるポイントがあるとすれば、80分少々という尺の短さくらい。これならつまらなくても「ま、いいか」と諦められるんじゃないでしょうか (^^;;;


ところで、この映画の前に、同じ原作をコント55号の2人を主演に起用して映画化しているようですが、その方がはるかに面白そうに思えます。
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ただ残念ながら、僕はある時から突然 (原因が全く分からないのですが) 萩本欽一さんという存在が生理的に全く受け付けなくなり、顔を見たり、声を聞いたりするだけで気持ち悪くなってしまうので、こちらの映画を観ることは不可能なんですよね…。