「死刑基準」('11) | Marc のぷーたろー日記

「死刑基準」('11)

死刑制度廃止派の弁護士が妻を殺されたことから起こる人々の葛藤を描いた加茂隆康さんの同名小説をドラマ化した作品です。主演は山本耕史さん、共演は小澤征悦さん、戸田菜穂さん、柏原崇さん他。

WOWOW「死刑基準」公式サイト

かねてより疑問に感じていた、死刑廃止論者は自分が残酷な犯罪の被害者家族 (遺族) になっても主張を変えないのかという点をストレートに問いている内容。放送前から強い関心を持っていました。



それなり見応えはありました。メディア批判の要素など、今の一般のテレビ局ではまず扱えないような題材を扱っていましたから。

ただ、死刑制度問題よりも、冤罪を生む検察と警察の問題の方が物語における比重が大きくなっていて、観る前に期待していたものに比べると、かなり食い足りないです。特に事件の動機が「う~ん、ちょっと無理があるかなぁ…」と釈然としなかったのも残念。

それに事件の被害者と個人的に親しい検察官と弁護士が裁判を担当することになるというのも、ちょっと現実的には考えにくいですし。


それでも、先進国で数少ない死刑制度を維持している日本という国に暮らしている人間として、一度は観ておくべき作品でしょう。