「8月のクリスマス」('05) | Marc のぷーたろー日記

「8月のクリスマス」('05)

8月のクリスマス スタンダード・エディション [DVD]/山崎まさよし,関めぐみ,井川比佐志
¥3,990
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韓国映画「八月のクリスマス」('98) の日本版リメイクです。主演は山崎まさよしさん、共演は関めぐみさん、西田尚美さん、大倉孝二さん、井川比佐志さん、戸田菜穂さん、草村礼子さん他。

Wikipedia「8月のクリスマス」
韓国版オリジナル「八月のクリスマス」('98) 感想


韓国版オリジナルと全く同じ感想なのですが、「いい映画なんだけどしっくり来ない」映画でした。主人公のキャラクターやストーリーそのものは好みなんですが、どうしてもヒロインのキャラクターが好きになれないのです。

日本版ではオリジナルに比べてヒロインのエキセントリックさを抑えめにしてくれたおかげでだいぶマシになっていましたが、小学校の臨時教員という改変を加えたことで別の違和感が生まれてしまったのです。

まず韓国語の「アジョシ」をそのまま「オジさん」と訳してしまっていることがダメ。主人公との年齢差を考えても、20代の大卒の日本人女性が30歳前後の男を「オジさん」などとは (普通は) 呼ばないし、小学校の先生ともあろう人間が、知り合って間もない年上の男に向かって「オジさん」と呼ぶなどありえません。

店のガラスを割るシーンもそうですが、このヒロイン像が日本人、しかも小学校の先生では「おかしい」ですし、「不自然」なんです。

主演の山崎まさよしさんは、歌手としてはさほど好きではない、というよりも独特の歌声に抵抗感があるのですが、役者としての彼はとても気に入っています。演技を観たのは数回ですが、そのいずれも自然且つ説得力のある演技で、同年代の本業の俳優よりもよっぽど「上手い」と思うのです。

それだけに、日本を舞台にした日本人の物語としてヒロインのキャラクターをもうちょっと自然なものにしてくれれば、かなりの傑作になりえただけに残念でなりません。


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