「プリンセス トヨトミ」('11) | Marc のぷーたろー日記

「プリンセス トヨトミ」('11)

万城目学さんのファンタジー小説を実写映画化した作品です。主演は堤真一さん、共演は岡田将生さん、綾瀬はるかさん、中井貴一さん、和久井映見さん、笹野高史さん他。

映画『プリンセス トヨトミ』公式サイト
Wikipedia「プリンセス・トヨトミ」
原作「プリンセス・トヨトミ」感想


原作は「全然面白くなかった」とまでは言わないものの、ネタの面白さを活かし切れず、詰めの甘いプロットにガッカリした作品。それに、映像化して面白くなるとも思えない内容でしたし、映画化の話を聞いた時は「万城目作品を何でも映像化すればいいってもんじゃないでしょ…」と思ったくらい。

そんなわけで映画は観るつもりもなかったんですが、綾瀬はるかちゃんを観るためだけを目的に観てしまいました (^^;;;


はるかちゃんのおっぱいぷるんぷるん♪


とりあえず、これが観られただけでOKということにします (^^)v


内容は…


登場人物の性別を逆転させたり、いろいろと脚色はしてありますが、基本的には原作そのまま。原作で不満だったプロットの詰めの甘さ、雑さもそのまま映像化してしまっていて、「ダメなところを直さなくてどうする?!」と憤りすら感じるほど。

予告編や宣伝で「大阪国」という盛大なネタばれをしてしまっているのは仕方ないとして、原作同様、性同一性障害の少年は単に「出オチ」の面白さを狙っただけで殆ど全く意味をなしていないし、最終的なオチも無理矢理で意味不明。

父と息子の絆や伝統など、一見すると「いい話」っぽく見えていますが、それが税金を5億円も使うようなシロモノでないことは誰の目にも明らか。映像化したことによって、その無理矢理さが際立ってしまっています。

これでは (大阪以外の人間からすると) 大阪人は「がめつい」「人情を笠に着て他人にたかってる」連中にしか見えません。

また、鈴木雅之監督はテレビドラマの人だから仕方ないのですが、テレビのフレームで観るには効果的な演出も、映画の大画面で観ると、くどくてうざいだけ。もっと「映画の絵」を学ぶべきでしょう。


というわけで、予想通りダメダメな映画だったのですが、そのダメさの殆どは原作のダメさを増幅させたものであり、映画の製作陣だけの責任ではありません。しかし、そもそもダメな原作を映像化しようと思ったこと自体が間違いだったのだと思います。


とにかく僕としては「はるかちゃんのおっぱいぷるんぷるん♪」以外に観るべきところのない映画でした。


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