「ボックス!」('10) | Marc のぷーたろー日記

「ボックス!」('10)

ボックス! スタンダード・エディション [DVD]/市原隼人,高良健吾,谷村美月
¥3,990
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ボクシングを題材にした百田尚樹さんの青春スポーツ小説を映画化した作品です。主演は市原隼人さん、共演は高良健吾さん、谷村美月さん、清水美砂さん、宝生舞さん、山崎真実さん、香椎由宇さん、筧利夫さん他。

Wikipedia「ボックス!」


原作は未読ですが、百田さんの作家デビュー作である「永遠の0」 は読んでいて、その読み手の「ツボ」を押さえた娯楽性の高さに感心すると同時に、その「あざとさ」にちょっぴり抵抗感があったのですが、そういう彼の作風そのままの青春映画でした。

良く出来た青春映画だと思います。市原隼人くんは役にピッタリですし、青春映画として必須のクライマックスのカタルシスも充分。青春映画好きの僕としてはそれなりに楽しめました。

ところが、観終わった後に内容で印象に残っているものが何もないのです…。こうやって感想を書いている今も既に細かい内容を忘れかけているくらい (^^;;;

恐らく、あまりに教科書通りの青春映画で、新鮮味や「これ」と言った印象的なエピソードも演出もなかったからなんでしょう。どこかで観たことがあるようなストーリーで、だからこそ娯楽映画として「ツボ」を押さえてあるとも言えますが、観終わった瞬間に内容を忘れちゃうくらいの「薄さ」とも言えるかも知れません。

でも娯楽映画としてはそれでもいいのかなという気もします (^^)v


ところで実は僕がこの映画で一番面白いと思ったのは、出演している役者さんの実年齢が完全に無視された配役になっていること。

例えば、高校生を演じた市原隼人くんと高良健吾くんは顧問教師を演じた香椎由宇さんと同じ1987年生まれ。誕生日で言えば、生徒役の市原くんが一番年上で遅生まれの高良くんが1学年下。でも市原くんも高良くんも高校生役に全く違和感がないし、一方の香椎由宇さんも教師役に違和感なし。この不思議さ (^^)

そして一番の驚きは本作を最後に女優を引退した宝生舞さん。何と、市原くんの母親役!!

実年齢では市原くんと10歳しか違いませんが、大阪出身らしく「大阪のオバちゃん」を実にリアルに演じていて見事。このまま「老け役」でイイ線行けたんじゃないかと思えるだけに、引退が残念でなりません…。


というわけで、内容についてはすっかり忘れてしまいましたが(爆)、配役の面白さ、役者のハマり具合の良さが印象に残った映画でした (^o^)


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