「あの空をおぼえてる」('08) | Marc のぷーたろー日記

「あの空をおぼえてる」('08)

あの空をおぼえてる スタンダード・エディション [DVD]/竹野内豊,水野美紀,広田亮平
¥3,990
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事故で妹を失った少年とその家族の再生を描いたジャネット・リー・ケアリーの児童文学を、日本を舞台に翻案して映画化した作品です。主演は広田亮平くん、共演は竹野内豊さん、水野美紀さん、吉田里琴さん、小池栄子さん、中嶋朋子さん、品川祐さん、小日向文世さん他。

Wikipedia「あの空をおぼえてる」


泣いた (ToT)


この題材で僕に泣くなという方が無理がありますが、映画の出来そのものは「微妙」。

まず、アメリカ人作家による物語をそのまま日本を舞台に翻案しているせいか、かなり不自然で違和感がありました。

例えば、アメリカの田園風景ならピッタリ来るようなシーンを日本の田舎で撮ると恥ずかしくなるくらい変ですし、親子関係を含め、大人と子供の関係が「アメリカン」なので日本人では「それはないでしょ」と突っ込みたくなります。

また、妹の極端に騒々しいキャラクターや、妹が存命中の幸せだった頃の家族のシーンは、回想シーンだから誇張してあるという解釈もできますが、非常に白々しく、アメリカ人が演じていれば気になりませんが、日本人では無理があります。特に竹野内豊さんの固い演技がそういう「アメリカン」な役に全然合っていないために最後までしっくり来ませんでした。

児童文学が原作ですし、このような不自然さや違和感は、見方を変えれば「ファンタジー」「おとぎ話」の世界観として「アリ」なのかもしれませんが、純粋に映画として観ると現実感に乏しく、共感しにくくしています。

淡い色調の映像は「児童文学」の世界そのままで美しいんですけど…。


それでも、そのようなマイナス面は、主演の広田亮平くんの演技のおかげでかなり補われています。もちろん、彼の力だけで挽回し切れてはいませんが、愛らしいルックスと的確な表現力が非常に印象的でした。