「アマルフィ 女神の報酬」('09) | Marc のぷーたろー日記

「アマルフィ 女神の報酬」('09)

アマルフィ 女神の報酬 スタンダード・エディション [DVD]/織田裕二,天海祐希,戸田恵梨香
¥3,990
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フジテレビ開局50周年記念作品として、ほぼ全編イタリアロケで製作されたサスペンス映画です。主演は織田裕二さん、共演は天海祐希さん、佐藤浩市さん、戸田恵梨香さん、福山雅治さん他。

Wikipedia「アマルフィ 女神の報酬」



何故「アマルフィ」?



てっきりイタリアのアマルフィを中心に物語が展開するのかと思っていたのですが、アマルフィが舞台になるのはほんのわずか。これでタイトルが「アマルフィ」というのはどう考えても「羊頭狗肉」「看板に偽りあり」でしょう。ある程度は予想していましたが、ここまでとは (^^;;;

とにかく、それはそれでヒドいもんですが、そもそもこの映画はストーリーなんておまけ。イタリアの観光地の美しい映像とサラ・ブライトマンの歌声だけのイタリア観光プロモーションビデオに過ぎません。それはそれで楽しめなくはなかったですけど、これを金を払って映画館で見せられたら「金返せ!!」と言ってたでしょうね。


それにしてもヒドい脚本でした。無意味に観光地を巡るシーンの連続もヒドいですが、特にヒドいのは最終的な事件の顛末。そもそも犯人たちの犯行動機も薄っぺらいですが、それでもあのレベルの犯行に対して「2時間サスペンスですか?」というくらいの安っぽい浪花節全開の終わり方はありえないでしょう。

これじゃあ誰も脚本家としてクレジットされることを望まなかったというのも納得。曲がりなりにも「脚本家」を名乗る人がこんな脚本を書いたと思われたら、二度と脚本家として仕事をまかされることはないでしょうからね (^^;;;


更に、配役の時点で真犯人が早々に分かっちゃうのもダウン

また、織田裕二さんと天海祐希さんの相性が悪いのも一層出来を悪くしています。織田さんは若い頃はラブストーリーも演じていましたが、最近はメロな要素が全く似合わないんですよ。メロを入れるなら別の役者さんの方がいいですし、どうしても織田さんでメロを入れるなら、相手役をもう少し相性のいい女優にすべき。そもそも天海祐希さんは誰が主演であったとしても、この役に対しては完全にミスキャストですし。

とにかくダメなところを上げればキリがないです。そんなダメ映画でも、フジテレビがあれだけしつこく宣伝すれば、それなりにヒットしてしまうんですよね…。でも、こういう映画がヒットしちゃうから、邦画がテレビ局製作のグダグダな駄作ばっかりになっちゃうんですよ。困ったもんです。