「赤線地帯」('56) | Marc のぷーたろー日記

「赤線地帯」('56)

赤線地帯 [DVD]/沢村貞子

¥3,024
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売春防止法制定直前の吉原とそこで働く女性たちの姿を描いた溝口健二監督の遺作です。出演は京マチ子さん、若尾文子さん、木暮実千代さん、三益愛子さん他。

Wikipedia「赤線地帯」

昭和を代表する豪華女優陣の共演は流石に見応えがありました。

また、ドロドロした世界のはずなのに、モノクロの映像と美しい女優たちのおかげで、女性でも安心して観られる映画になっています。

ただ、今となって観ると、ストーリー自体には物足りなさがありました。

あまりにキレイに描き過ぎてるように感じるのです。

当時としては、これでも充分に娼婦たちの生活を赤裸々に描いていると見なされたんでしょうが、本来は「商売敵」であるはずの娼婦同士の仲が良過ぎるとか、若干の違和感を抱いたことも事実。

それでも売春が違法とされる前の時代を映したセミドキュメンタリーと思って観れば、今のように女性が働いて自立して生きて行ける時代ではなかった当時の (一部の) 女性たちの姿を描いた映画として、観るべき価値はあると思います。