「深夜食堂」('09) | Marc のぷーたろー日記

「深夜食堂」('09)

安倍夜郎さんの同名漫画を小林薫さん主演でドラマ化した作品です。

ドラマ「深夜食堂」公式サイト
MBS「深夜食堂」公式サイト
Wikipedia「深夜食堂」


小林薫さんが 16年ぶりに民放の連続ドラマ主演したという、ただそれだけの理由で観始めました。


確かに僕好みの設定のドラマで、深夜ドラマとしてはそれなりに楽しめたんですが、どうしてもハマり切らせてくれない、冷めさせる要素があったんです。



30分 1話完結という短さのため仕方ないとは思うのですが、ステレオタイプでマンガチックな登場人物がとても多い。要はキャラクターに深みがないんです。どこかで観たような登場人物によるどこかで観たような物語という印象ばかりが残り、「昭和」のドラマを観るような古めかしさ。若い人には新鮮に映るのかもしれませんが、僕には少々退屈でした。

特に僕がどうしても受け入れられなかったのは薄っぺらで安っぽい女性キャラたち。いずれも中年オヤジが取材なしに勝手な妄想で描いただけの人物像でリアリティが皆無。「そんな女いねーよ」としか思えず、興ざめするばかり。

そんな安っぽい女性キャラの中で特にヒドかったのは「お茶漬けシスターズ」。これは本当にヒドかった。30代の独身女性に対する中年男の偏見と勝手な思い込みだけで描かれた陳腐でリアリティのないキャラクターに、作り手側の神経を疑いましたし、彼女たちが登場するたびに画面を消したくなりました。

舞台設定から考えれば、登場人物の人物像を丁寧に描くべき作品であるにもかかわらず、そこに登場する人物が薄っぺらくてマンガチックで、いくら原作が漫画とは言え、もうちょっと脚本の段階で何とかできなかったのかと残念でなりません。


小林薫さんがとにかく渋くてカッコ良くて役にハマっていただけに余計に残念に感じます。