NHK土曜ドラマ「外事警察」('09)

麻生幾さんの同名小説を原案とした公安を題材にしたサスペンスドラマです。主演は渡部篤郎さん、共演は尾野真千子さん、石田ゆり子さん、遠藤憲一さん、石橋凌さん、奥貫薫さん、余貴美子さん他。

→ NHK 土曜ドラマ「外事警察」公式サイト
→ Wikipedia「外事警察」



渋めのキャスティングと重厚な映像のタッチが僕好みということで観始めたのですが、まぁまぁ面白かったです。

ちょっと展開上「それはおかしくね?」という突っ込みどころや、最終的なオチが僕の好みから言うと「そんなんでいいんですか???」というところはありましたが、最近の民放のドラマと比較すれば、月とスッポン、雲泥の差で良く出来ています。こういうドラマを観ると「さすが NHK」と思いますね (^^)v


このドラマで僕が気に入っているのは女刑事・陽菜 (尾野真千子さん) のキャラクター。一見「正義感に燃える熱血刑事」に見えながら、実は出世のためなら自分の過去もねつ造するようなしたたかな女。普通の刑事ドラマであれば、主人公に悪の要素がある場合には、その対比として正義感の強い熱血刑事を配するものですが、このドラマでそのポジションにある彼女のキャラクターが、このようなひねりの効いたキャラであるのはとても新鮮でした。ただ、そのために陽菜の言動に分かりにくい部分や共感しにくい部分が生まれ、その結果としてストーリーの持って行き方に疑問を感じる部分があったことも確か。もう少し違った見せ方があっても良かったかもしれません。

一方、役者さんに目を向ければメインキャストの好演はもちろん、警備局長を演じた石橋凌さんをはじめ、女刑事・五十嵐彩音を演じた片岡礼子さん、外事4課のメンバーを演じた北見敏之さん、滝藤賢一さん、渋川清彦さん、山本浩司さんなど派手さはありませんが、渋く印象的な脇役の皆さんの好演も見逃せません。


年明け 1/10(日) に NHK BSハイビジョンで全6話の一挙放送があるそうなので、見逃した方は是非 (^^)v