TBS 日曜劇場「JIN -仁-」('09) | Marc のぷーたろー日記

TBS 日曜劇場「JIN -仁-」('09)

村上もとかさんの同名漫画をドラマ「白夜行」('06) のスタッフ&キャストでドラマ化した作品です。主演は大沢たかおさん、共演は中谷美紀さん、綾瀬はるかさん、小出恵介さん、内野聖陽さん、武田鉄矢さん他。

TBS 日曜劇場「JIN -仁-」公式サイト
Wikipedia「JIN-仁-」



放送前はほとんど期待していなかったんです。現代の脳外科医が幕末にタイムスリップするなんていう設定が荒唐無稽で、漫画や映画ならともかく日曜の夜に茶の間で観るようなドラマとしては設定が突飛すぎると思ったからです。それに主演の大沢たかおさんのルックスがちょっと苦手ということもありましたし。

それでも、綾瀬はるかちゃんや小出恵介くん、麻生祐未さんなどの出演者をはじめ、プロデュースが石丸彰彦さん、脚本が森下佳子さん、チーフ演出が平川雄一朗さんといった、僕の大好きなドラマ「白夜行」('06) のスタッフ&キャストが揃っているということ、また中谷美紀さんが 7年ぶりに連続ドラマに出演するということ、この 2点だけの理由で観ることにしたのです。



面白かったです (^^)



最終回で何一つ謎を解明することなく、伏線を放りっぱなしにしたのには「…」となりましたが、原作がまだ連載中だということ、また映画化の話もあるらしいことを考えると「想定の範囲内」。でもクレームは殺到しそうですね (^^;;;

そんなわけで連ドラのまとまりとしては最後でミソを付けた感じにはなりましたが、それ以外は難しいことを考えずに素直に「感動」できるドラマとして良く出来ていたと思います。


ドラマ全体の印象としては、森下脚本独特のモノローグ、平川演出独特の夕日や朝日、そして月を美しく使った映像、どれも「白夜行」('06) を想起させます。音楽も (作曲者は違いますが) 使い方がよく似ています。

そして平川演出の「オーバーアクト気味の演技」が時代劇によく合うということに、このドラマで気付かされました。現代劇ではちょっと違和感があったり、気恥ずかしく感じることも多かったのですが、このドラマではほとんどそういう「気持ち悪さ」を感じることはありませんでした。内野さんの演技がちょっと浮いていたような気もしますが、あれはあれで龍馬のキャラクターには合っていましたし。


このドラマでもう一つ発見したのは、小出恵介くんが意外にマゲと着物が似合うこと。時代劇特有のセリフ回しにはまだ不慣れな感じがありましたが、それは経験を積めば済むこと。それよりもルックスが時代劇に合うというのは今の時代には貴重な存在だと思います。



「ハマる」までは行きませんでしたが、充分過ぎるほど楽しめましたし、映画かドラマかは分かりませんが、間違いなく作られるであろう続編が今から楽しみです (^^)v