「男たちの大和/YAMATO」('05) | Marc のぷーたろー日記

「男たちの大和/YAMATO」('05)

男たちの大和 / YAMATO [DVD]
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戦艦大和の物語を豪華キャストで映画化した作品です。出演は、反町隆史さん、中村獅童さん、松山ケンイチさん、渡辺大さん、蒼井優さん、渡哲也さん、鈴木京香さん、池松壮亮さん、仲代達矢さん他。

Wikipedia「男たちの大和/YAMATO」



製作に角川春樹さんが関わっていることもあって、「食わず嫌い」で何となく避けていたのですが、たまたま機会があったので観てみました。


想像していたよりは「バランスの良い映画」だと感じました。テレビ朝日が製作に加わっているので、ちょっと偏った描かれ方をしているのかと思っていたのですが、思ったよりは当時の日本人の価値観を尊重した内容になっていて、そこは良かったと思います。もちろん「それは 21世紀の日本人の価値観だろ?」という部分もありましたが、許容範囲でしたし。逆に角川作品なので「そっち」に偏っている可能性も危惧していたのですが、それもあまりなかったのには安心しました。

また、「痛み」をリアルに感じさせる戦闘シーンの生々しさには涙が止まりませんでした。ただ、これは映画そのものに対して涙したというよりは、こうやって死んで行った若者たちが数多くいたんだという「事実」を見せつけられたからだと思います。


とは言うものの、どうしても我慢ならなかったのは、エピローグ的に描かれている散骨シーンの陳腐さ。そのシーンを入れた意味は分かりますが、もうちょっと描きようがあったと思うんです。あのシーンですっかりシラケてしまいました。


全体としては日本の戦争映画らしい「お涙ちょうだいエピソード」の数々に若干閉口する部分はありますし、描き足りない部分は多々ありますが、それでも若い世代の人が観るにはちょうどいいバランスの映画なんじゃないかと思います。大人が観るにはちょっと「薄い」かもしれませんが。