「官僚たちの夏」('09) | Marc のぷーたろー日記

「官僚たちの夏」('09)

戦後日本の復興に尽力した、昭和30年代の通産省 (現在の経済産業省) の官僚たちの姿を熱く描いた社会派ドラマです。主演は佐藤浩市さん、共演は堺雅人さん、高橋克実さん、高橋克典さん、船越英一郎さん、北大路欣也さん他。

TBS「官僚たちの夏」公式サイト
Wikipedia「官僚たちの夏」



実話を基にしており、登場人物も実在の人物をモデルにしているのですが、ちょっと劇画チックすぎたかなぁという印象です。

脚本の橋本裕志さんは、最近ではキムタク主演の「華麗なる一族」('07) などを担当していますが、以前はテレビドラマの「ウォーターボーイズ」シリーズ ('03年の山田孝之くん主演版'04年の市原隼人くん主演版'05年の瑛太くん主演のスペシャル版 ) や、もっとさかのぼると「ショムニ」シリーズ ('98~'02) を担当していた方。更にその前はアニメの脚本を書いていたそうです。

Wikipedia「橋本裕志」

確かに、爽やかな青春モノや勧善懲悪の軽いコメディでは存分に力を発揮して、面白い本を書くんですが、こういう大人向けのドラマだとマンガチックに見えちゃうんですよね。

そういう脚本のせいか、役者さんたちの演技もいつもよりテンション高めの劇画チックなトーンになっていて、ちょっと引いてしまうこともしばしば。
一方、船越英一郎さんのいつもながらの「2時間サスペンス演技」には笑いをこらえることができませんでした (^^;;;
とは言うものの、観ていて目頭を熱くするシーンがあったことも多く、特に炭鉱事故に際して役人として苦渋の決断をしなければならなかった鮎川 (高橋克実さん) のエピソードには胸が詰まりました。
高橋さんは、6月に放送された「刑事一代~平塚八兵衛の昭和事件史」('09) も良かったですが、今回も「美味しい役」でファンとしては嬉しい限りです (^^)v
充実した渋い役者さんたちをまとめて観られるのは、それだけでも充分満足でしたが、中でも「拾い物」だったのは高橋克典さん。

彼は以前から善人役より悪役の方が似合うと思っていたんですが、今回のクールでキザな片山役はかなりグッド!

役自体は決して「悪役」そのものというわけではないんですが、嫌みな感じがめちゃめちゃハマっていて、「やっぱりこの人はこういう役の方が合ってるよ」と自分の考えの正しさを確認した気分でした (^^)v