「明治天皇と日露大戦争」('57)
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公開当時、空前の大ヒットをした嵐寛寿郎さん主演の戦争映画です。この映画の観客動員数 2,000万人という記録は、2001年の映画「千と千尋の神隠し」(2,300万人) に抜かれるまで 44年間に渡り 1位をキープしていたそうです。
→ Wikipedia「明治天皇と日露大戦争」
戦争映画には全く興味はないのですが、空前の大ヒットを成し遂げた映画という、ただそれだけの理由で観てみました。
この映画が敗戦後 10年を過ぎたばかりの当時の日本で大ヒットした理由はよく分かりました。
予想したほど「戦争礼賛」映画ではありませんでしたが、当時の日本人を元気づける内容であったことは確かです。
大人数のエキストラを使った大規模な陸上戦のシーンや、当時としては相当に大変であったであろう海上戦の特撮。更にそれを当時の日本映画ではまだ珍しかった「フルカラー&シネマスコープ」で撮っているわけですから、その迫力たるや、当時の日本人は相当の驚きを持って観たんだと思います。
またストーリーも、今から見るとキレイごと過ぎて陳腐ですが、敗戦間もない日本人の誇りを取り戻させるような内容ですし。
そして同じ戦後とは言え、50年前と今とでは「戦争観」に大きな違いがあるんだなということを改めて強く感じました。今、同じように日露戦争を題材にして映画を撮ったら、映像としては今の方が迫力のある映画になるかもしれませんが、ストーリーは全く違うものになるであろうことは容易に想像できますから。