「秋深き」('08) | Marc のぷーたろー日記

「秋深き」('08)

秋深き [DVD]
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昭和の文豪・織田作之助の短編を、舞台を現代に置き換えて映画化した「日本一の純情夫婦物語」です。主演は八嶋智人さん、佐藤江梨子さん。共演は佐藤浩市さん、赤井英和さん他。

映画「秋深き」公式サイト




これ、何で現代を舞台にしちゃったんでしょう…。

主人公にしろヒロインにしろ、戦前が舞台であれば違和感がないですし、素直に「えぇ話しやなぁ (ToT)」と感動できるんですが、現代劇として観ると、とても共感しづらい…。もちろんこういう人物は現代にもいるとは思うんです。でも現代人の感覚としては…。

結局、ヒロインを死なせてしまったのは、主人公の (イマドキあり得ないレベルの) 無知と無能さとしか見えないんです。

これが、病気に対する知識が乏しい時代を舞台にしているのであれば、「こういう人がいてもおかしくないよね…」と素直に思えるんですが…。

他にも、かなり印象的な脇役で出演している佐藤浩市さんですが、佐藤浩市さんが演じなければならない理由が全く分かりませんでした。他にもっといくらでもこの役にハマる役者さんはいるのに…。


そして決定的なのは、主演の八嶋智人さん。

とても好きな役者さんですが、やはり「脇で光る」タイプの役者さんなんだと思います。熱演しているし、演技自体は悪くないんです。佐藤江梨子さんとの「蚤の夫婦」ぶりもバランスとしてとても面白いですし。

でも主役で出ずっぱりだと観ていて辛いんですよね…。キャラが濃過ぎて、観続けていると胃もたれする感じと言いましょうか (^^;;;

「適度な頻度でアクセントになる」というのが八嶋さんのキャラクターを最も活かす使い方なんじゃないかなぁ…。


そんなわけで、よっぽど「八嶋さんが大好き♪」という人でないとちょっと辛い映画かもしれません。