「おっぱいバレー」('09) | Marc のぷーたろー日記

「おっぱいバレー」('09)

綾瀬はるかさん主演の青春コメディです。共演は青木崇高さん、仲村トオルさん、石田卓也さん、福士誠治さん、大後寿々花さん、光石研さん、田口浩正さん他。

映画「おっぱいバレー」公式サイト


非常に「教科書通り」の青春映画でした。

開始後○○分に△△、中盤に▽▽、終盤○○分に感動のクライマックス、という青春映画のセオリーを忠実に再現した映画。

テレビ局製作の映画は基本的にこのようなセオリー通りに作られるものですが、それにしても、ここまで教科書通りってのも (^^;;;

でも、昭和を舞台にした懐古趣味的青春映画をこよなく愛する僕としては、1979年を舞台に、当時のヒット曲をこれでもかとふんだんにかけまくるという、ただそれだけで、もう充分に満足 (^^)v

ピンクレディにキャンディーズ、そしてユーミン、などなど…。

僕もそうですが、今の40代なら涙ちょちょぎれちゃうかも (^^)

そんなわけで僕としては「観て損した」ということはありませんでした (^^)v



が、やはりこの映画は映画館で観る映画ではないです。DVD で充分。むしろ SPドラマとして観るべき映画でしょう。

だって、そもそも映画館のチケット売り場で「『おっぱいバレー』1枚」なんて言えないじゃん (^^;;;

たぶん SPドラマとして放送すれば結構視聴率は取れたと思うんですよ。

それに、この映画が「青春映画」として致命的に失敗しているのは、女教師を主人公にし、彼女中心に物語を展開させていること。

そのために、中学生たち6人の描写が驚くほど希薄。ルックスはそれぞれ個性的で見分けやすいのに、キャラクターとしては全く描きわけができていない。「6人ひと固まり」で一つの人格のような描き方。これじゃ、「感動のクライマックス」にカタルシスなんて感じられないですよ。

しかも、「おっぱい」を連呼してもイヤらしく見えないようにする必要があったためだとは思いますが、「生々しさ」を排除しすぎるあまりに、リアリティがなくなっちゃってるんです。

男子中学生の「おっぱい」への執着は確かにリアルと言えばリアルなんですけど、本当の男子中学生はもっと「生々しい」し、不潔です (^^;;;

それに「いい子」過ぎるのが鼻白む。物語展開の都合に合わせたとしか思えない「都合のよい」言動を取り続ける中学生はリアリティがない以前に「気味が悪い」です (^^;;;


青春映画として、これはこれで「アリ」だとは思いますが、映画館で観る必要は全くないです (^^)


ところで、全体に地味めのキャスティングですが、売り出し中の若手俳優・石田卓也くんと福士誠治さんの使い方がちょっと面白かったです。出番は少ないですが、2人の個性が活かされていてグッド!

またアクの強いイメージの青木崇高さんが普通の青年を演じていたのも、ちょっと新鮮でした (^^)