「阿波DANCE」('07)
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榮倉奈々ちゃん、勝地涼くん主演の阿波踊りを題材にした青春映画です。共演は北条隆博くん、橋本淳くん、尾上寛之くん、岡田義徳さん、高樹沙耶さん、高橋克実さん他。
→ 「阿波DANCE」公式サイト
→ Wikipedia「阿波DANCE」
お気に入りの高橋克実さんが「伝説の天水 (阿波踊りの名手)」役を演じているということで公開当時から興味はあったのですが、上映館数が少なかった上、興行面で失敗したためか、すぐに上映が終了。またその後もなかなか DVD 化されず、観たくても観ることができなかったのです。
それがようやく昨年末になって DVD が発売されたおかげで観ることができたのです。
が、
う~ん (^^;;;
青春映画大好きで、評価が甘くなりがちな僕でも、これはちょっと…。
阿波踊りとヒップホップを組み合わせた「阿波DANCE」の発想は面白いし、題材としてはかなり面白くできるはず。なのに、これっぽっちも面白くないんです (^^;;;
脚本がダメなのもありますが、そもそも主人公たち「阿波DANCE」グループを男女混成にしたことがまず失敗。この手の青春ものは「男だけ」か「女だけ」のグループにした方がストーリーがすっきりするんです。異性はそのグループ外に配して、色恋はほのかに匂わす程度に抑える…。
ありきたりと言えばありきたりな設定ですが、青春映画というのはそういうオーソドックスで定番であることがむしろ「良さ」と言えるんです。
それは過去の青春映画のヒット作を観ればよく分かると思います。
- 「ウォーターボーイズ」('01)
- 「スウィングガールズ」('04)
- 「リンダリンダリンダ」('05)
- 「フラガール」('06)
それにこの映画の場合は、「女1人」の榮倉奈々ちゃんがデカ過ぎて、周りの男の子たちとのバランスが悪いのもダメ。
また榮倉奈々ちゃんは、最近では笑顔の可愛い健康的で爽やかなイメージで成功していますが、この映画では彼女の良さが全く活かされていないのも残念。
根性の曲がった、いつもブスったれてる女の子の役は彼女に合っていません。特に、ケバいメイクのせいで恐ろしくブサイクの上、背がデカいので単なる怖い大女にしか見えないんです。
最近の榮倉奈々ちゃんの活躍のおかげでやっと DVD 化された作品ですが、これは彼女にとって「汚点」でしかない映画でしょう。
とにかく、肝心のクライマックスシーンでの「阿波DANCE」もイマイチぱっとせず、青春映画としてのカタルシスに欠け、お世辞にも褒めることのできない、とても残念な出来の映画でした。
さて、お気に入りの高橋克実さんですが…。
満面の笑みで踊る阿波踊りのシーンは高橋さんらしさが活きていましたが、それ以外は単なる気難しいオヤジ。確かに高橋さんには珍しい役かもしれません。しかし、描き方がうすっぺらいせいで、わけのわからない偏屈なオヤジにしか見えないんです。そもそも高橋さんである必要性があるとも思えないし。
まぁ、高橋さんが猛特訓したという阿波踊りだけは観て良かったかな (^^)