「阿波DANCE」('07) | Marc のぷーたろー日記

「阿波DANCE」('07)

阿波DANCE [DVD]
¥3,911
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榮倉奈々ちゃん、勝地涼くん主演の阿波踊りを題材にした青春映画です。共演は北条隆博くん、橋本淳くん、尾上寛之くん、岡田義徳さん、高樹沙耶さん、高橋克実さん他。

「阿波DANCE」公式サイト
Wikipedia「阿波DANCE」

お気に入りの高橋克実さんが「伝説の天水 (阿波踊りの名手)」役を演じているということで公開当時から興味はあったのですが、上映館数が少なかった上、興行面で失敗したためか、すぐに上映が終了。またその後もなかなか DVD 化されず、観たくても観ることができなかったのです。

それがようやく昨年末になって DVD が発売されたおかげで観ることができたのです。

が、



う~ん (^^;;;



青春映画大好きで、評価が甘くなりがちな僕でも、これはちょっと…。

阿波踊りとヒップホップを組み合わせた「阿波DANCE」の発想は面白いし、題材としてはかなり面白くできるはず。なのに、これっぽっちも面白くないんです (^^;;;

脚本がダメなのもありますが、そもそも主人公たち「阿波DANCE」グループを男女混成にしたことがまず失敗。この手の青春ものは「男だけ」か「女だけ」のグループにした方がストーリーがすっきりするんです。異性はそのグループ外に配して、色恋はほのかに匂わす程度に抑える…。

ありきたりと言えばありきたりな設定ですが、青春映画というのはそういうオーソドックスで定番であることがむしろ「良さ」と言えるんです。

それは過去の青春映画のヒット作を観ればよく分かると思います。
中途半端に男女混成にすることでグループ内に色恋沙汰が発生するというのは、青春映画が単なるラブストーリーに成り下がってしまい、仲間で様々な困難に立ち向かって一つの目標に突き進むという青春映画で最も重要なポイントが霞んじゃうんです。

それにこの映画の場合は、「女1人」の榮倉奈々ちゃんがデカ過ぎて、周りの男の子たちとのバランスが悪いのもダメ。

また榮倉奈々ちゃんは、最近では笑顔の可愛い健康的で爽やかなイメージで成功していますが、この映画では彼女の良さが全く活かされていないのも残念。

根性の曲がった、いつもブスったれてる女の子の役は彼女に合っていません。特に、ケバいメイクのせいで恐ろしくブサイクの上、背がデカいので単なる怖い大女にしか見えないんです。

最近の榮倉奈々ちゃんの活躍のおかげでやっと DVD 化された作品ですが、これは彼女にとって「汚点」でしかない映画でしょう。

とにかく、肝心のクライマックスシーンでの「阿波DANCE」もイマイチぱっとせず、青春映画としてのカタルシスに欠け、お世辞にも褒めることのできない、とても残念な出来の映画でした。


さて、お気に入りの高橋克実さんですが…。

満面の笑みで踊る阿波踊りのシーンは高橋さんらしさが活きていましたが、それ以外は単なる気難しいオヤジ。確かに高橋さんには珍しい役かもしれません。しかし、描き方がうすっぺらいせいで、わけのわからない偏屈なオヤジにしか見えないんです。そもそも高橋さんである必要性があるとも思えないし。

まぁ、高橋さんが猛特訓したという阿波踊りだけは観て良かったかな (^^)