「神様のパズル」('08) | Marc のぷーたろー日記

「神様のパズル」('08)

神様のパズル [DVD]
¥3,651
Amazon.co.jp

機本伸司さんの SF小説を市原隼人くん主演、三池崇史監督で映画化した作品です。共演は谷村美月さん、石田ゆり子さん、松本莉緒さん、田中幸太朗さん他。

Wikipedia「神様のパズル」

興行的には失敗に終わった作品だけに、あまり期待しないで観たのですが、想像以上に




トンデモ B級映画


でした (^^;;;

しかも作り手側が B級であることを分かって作ったのかどうかも分からない微妙な感じなので、一層「B級感」と「トンデモ感」が増しているというか (^^;;;

原作者の機本伸司さんが応用物理学科出身だけあって、物理学、特に宇宙物理学の要素をふんだんに盛り込んだ内容で、その分野に興味のある方はそれなりに楽しめる部分もあると思います。実際、大学で物理を専攻していた僕も、前半の物理学をネタにしたバカバカしいギャグに吹き出すことがシバシバありましたし、「物理学」というものが最終的に宗教や哲学に至ることを示していたのも (見せ方がヘタクソなのは残念でしたが) 悪くないと感じましたし。

でも物理に全く興味のない一般の方には全く意味不明、理解不能でしょうし、少なくとも「面白い」と感じることはないと思うんです。そもそもこの映画は一部の物理好きのマニア向け映画なのか? と思ってしまったくらい (^^;;;

ここまでが前半。

そして後半のサスペンス風の展開になってからは、一段と意味不明に (^^;;;

とにかく登場人物たちの理解不能の言動に全く付いていけず、「ここはシリアスなんですか? それとも突っ込んで笑うところですか?」の連続で視聴を続けること自体が苦痛に (^^;;;

脚本の NAKA雅MURA さんと言えば、かの超駄作映画「ドラゴンヘッド」('03)「どろろ」('07) の脚本家ですが、今回も「やっちゃいました?!」という印象です (^^;;;

さて出演者ですが、主演の市原隼人くんは、いつもの市原くんのままでした (^^;;;

原作の主人公・基一を DQN なフリーターに変更し、その代わりに原作にないオリジナルの登場人物として基一の双子の弟・喜一を登場させ、喜一を原作の基一と同じ物理学科の学生という設定にしたのはいいんですが、市原くんが全く演じ分けていないのが、ある意味「スゴい」(^^;;;

基一は DQN だが喜一はインテリ、しかも親ですら「双子なのに全く違う」と言うくらいの設定なのに、市原くんの演技ではどちらも DQN にしか見えない (^^;;;

まぁ、弟の喜一の方は後半「どーでもいー」キャラになっていたので致命的ではないんですけど、それにしても、ねぇ… (^^;;;

一方のヒロイン・サラカを演じた谷村美月ちゃんは、こういう「普通でない」役はハマりすぎるくらいハマっています。こちらは非常に説得力がありました。でも彼女がこういう役を演じることが当たり前になりすぎている印象もあるので、そろそろ「ごく普通の少女」役も観たい気がします。

その他、脇役でちらっとしか登場しないキャラクターも含めて「無駄に豪華」でビックリ (@o@)

國村隼さん、笹野高史さん、李麗仙さん、六平直政さん、遠藤憲一さん、塩見三省さんなど、もうちょっと出番があってもいいんじゃないの? と言いたくなるくらい「もったいない」使われ方でした。



とにかく「超 B級トンデモ映画」です。こういうのが好きな人もいるでしょうが、一般ウケする内容ではないでしょう。そんなわけで、この映画を一般公開してしまった製作者側を、別の意味で賞賛したいくらいです (^^;;;



最後に、物理学科卒の僕としてはどーしても気になることが一点。

それは主人公が所属する物理学科のゼミの顔ぶれ。

教授は石田ゆり子さん、助手は黄川田将也さん。ゼミの学生は市原くんと谷村美月ちゃんの他に松本莉緒ちゃん、田中幸太朗くんという美男美女だらけ。確かにフットボールアワーの岩尾望さんがオタク気味の学生役で加わっていますが、それを除けば、こんな美男美女だらけの物理学科のゼミなんて「ありえないでしょー」と物理学科卒の僕としては突っ込まざるを得ないのです(爆)