「DIVE!!」('08) | Marc のぷーたろー日記

「DIVE!!」('08)

ダイブ!! 特別版
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森絵都さんの原作を林遣都くん、池松壮亮くん、溝端淳平くんの主演で映画化した青春映画です。共演は瀬戸朝香さん、光石研さん、江守徹さん他。

Wikipedia「DIVE!!」

そもそも、青春映画が大好きなので、本当は映画館で観たかったのですが、この映画の宣伝の仕方が、明らかに女性観客を意識した「美少年たちの裸体を見せる映画」といった感じで、とても僕のような「おっちゃん」が観るのは憚られ、映画館での鑑賞を断念した作品なのです (^^;;;

ということで、恥ずかしい気持ちを押し殺してレンタル DVD 屋で借りてきました (^^)


期待通り、なかなか面白かったです。

メインの少年たち 3人の描き分けや描写のバランス、クライマックスでのあざとい演出など、いろいろと難はありましたが、それでも非常にストレートで「真面目な」青春映画でした。

あまりにひねりがなさ過ぎて物足りなく感じる人も多いでしょうが「スポーツ青春もの」はこれくらいシンプルでいいんじゃないかと僕は思います。

少なくとも、オーソドックスな青春映画が好きな方、もしくは主演 3人のいずれかのファンであれば、間違いなく観て損のない映画でしょう (^^)


さて、文字通り「体を張って」頑張ったメインの 3人ですが、なかなかの好演でした (^^)v

坂井知季役の林遣都くんは、個性的で少々マンガチックな顔立ちですが、スポコン映画の主人公にはピッタリのルックスで、かなりハマっています。

野性的な天才ダイバー・沖津飛沫を演じた溝端淳平くんは、ジュノンボーイ出身らしい洗練されたイメージがあったので、ワイルドな役はどうかなぁと思ったのですが、これがなかなかハマっていました。彼の濃いはっきりした顔立ちは、むしろこういうワイルドな役の方が合うのかもしれませんね。

そしてこの映画で最大の驚きは、クールなエリート美青年ダイバー・富士谷要一を演じた池松壮亮くん。

当初、この役を池松くんが演じるということには、かなり違和感を感じていたんです。嫌みのない愛嬌のあるルックスではあるけれど美形とは言いがたいし、温和で純朴な役のイメージが強いので、どこをどう見ても、この役の「クール」「エリート」「美青年」というイメージと結びつかなかったのです。

ところが実際に観てビックリ (@o@)

これほどこの役にハマるとは思いませんでした。

まず「一流の飛び込み選手」である以上、ボディラインの美しさは必須なのですが、この点で池松くんは「完璧」。確かに林くんも溝端くんも鍛えて締まった「いい身体」をしていますが、バランスとフォルムがイマイチなんです。それに対して池松くんは、背は高くないものの、驚異的なまでに小さな顔とすらりと伸びた手足のバランスがいずれも完璧で、その立ち姿の美しさはギリシャ彫刻のよう。若干、猫背気味なのが気になりましたが、それでも圧倒的な「造形美」でエリートダイバーとしての説得力をしっかりと見せていました。

また、演技力に定評のある池松くんだけあって、演技の点でも見応え充分。

大人びてクールだけれど、冷たいわけではなく、内に秘めた情熱、「エリート」ゆえの孤独とプレッシャー、コーチである父との関係など、より微妙で繊細な演技が要求される難役でしたが、これも無理なくこなしているのは流石です。

こうしたフォルムの美しさと確かな演技力で、決して美形ではない池松くんが、この映画ではめちゃめちゃ「美青年」に見えちゃうんだから不思議。これも彼の役者としての「才能」なんでしょう。

ということで、この映画については、林くんと溝端くんもいいですが、やはり僕は「池松壮亮くんを観るための映画」と言いたいです (^^)v