「キトキト!」('07)
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石田卓也さん、大竹しのぶさん主演の母子モノ映画です。共演は尾上寛之さん、平山あやさん、光石研さん、井川比佐志さん、伊藤歩さん他。
また本作は、井筒和幸監督の「弟子」で 1979年生まれの吉田康弘監督の監督デビュー作であり、本人の亡き母親との体験も反映されているそうです。
→ Wikipedia「吉田康弘 (映画監督)」
これ以上ない「ベタベタ」な内容で、散々使い古されたネタ。「母親」を大竹しのぶさん、「息子」を若手注目株の石田卓也くんが演じるということを除けば、どこにも新鮮なところはありません。
それでも…。
泣きました (ToT)
演出をはじめとする見せ方は決して「お涙ちょうだい」ではなく、淡々としているのですが、それでもこの内容は反則 (^^;;;
極度に涙腺の弱い僕に、この内容で泣くなというほうが無理な話 (^^;;;
もちろん監督デビュー作であって、テンポの悪さなど、拙いところも目に付くのですが、それでも奇をてらわない手堅いオーソドックスな演出は好感が持てます。
そして何より、やはりこの映画は「女優・大竹しのぶ」を見せる映画だと思います。
前半の「パワフル母ちゃん」の破天荒でコミカルな姿、後半のしっとりした姿、いずれも流石の説得力です。その彼女の圧倒的な存在感で他の役者さんの影がすっかり薄まってしまいましたけど (^^;;;
とは言うものの、脇役もいい塩梅で持ち味を出していて
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特にベテランの光石研さんと井川比佐志さんは印象的 (^^)
若手では何と言っても尾上寛之くんのホストぶりが
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若くして既に「名脇役」としての地位を築きつつある尾上くんですが、ホスト役が妙に似合っていてビックリ。お世辞にもイケメンとは言えないけれど、意外にこういうタイプがホストで大成するんだよね、という妙な説得力がありました (^^)
ところで、大竹しのぶさんを相手に主演を張っている石田卓也くん。
ちょっと頭の弱い田舎のヤンキーから東京でホストという典型的「DQN」な生き方をしているけれど、意外に真面目な主人公のキャラクターに、石田くんの雰囲気はかなりハマっています (^^)v
セリフ回しの拙さ、滑舌の悪さは相変わらずですが、表情の良さ、シリアスとコメディのどちらも OK の演技の「間」がとてもいい
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この映画では、大竹さんをはじめとするベテランとの共演で、かなり「いい勉強」になったんじゃないでしょうか。
ただ、この映画での唯一の難点としては、彼の最大の欠点である肌の汚さと、特に「体型 (プロポーション) の悪さ」が強調されてしまっていたこと (^^;;;
もっさりした野暮ったい体型は、「ホストが全く似合わない」という役自体には合っているのですが、一応、ジュノンボーイ出身の「イケメン俳優」としてはいかがなものかなぁと (^^;;;
一緒のシーンが多い相手役の伊藤歩さんのプロポーションが素晴らしいのはともかく、親友役の尾上寛之くんも (背は低いけれど) 顔が小さくて足が長いので、余計に石田くんの体型の悪さが目立ってしまっていました (^^;;;
ストーリーは「ベタベタ」で「コテコテ」。内容にこれといった新しさの全くない地味な映画なので積極的に「お勧め」することはないですが、出演者に好きな役者さんがいるのであれば、観て損は無いと思います (^^)