「約三十の嘘」('04) | Marc のぷーたろー日記

「約三十の嘘」('04)

約三十の嘘
¥1,429
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劇作家で演出家の土田英生さんによる舞台劇 (1996年) を、土田さん自らの脚本で映画化した詐欺師の物語です。主演は椎名桔平さん、共演は中谷美紀さん、妻夫木聡さん、田辺誠一さん、八嶋智人さん他。

詐欺師の話は昔から大好きですし、それ以上に出演者が僕好みということで期待して観たのですが





がっくし… orz


映画としての出来がどうこう以前に、僕好みの内容ではありませんでした。

僕が好きな詐欺師の映画というのは名作「スティング」('73) のような、テンポが良くて、カラッとした痛快で爽快感のあるものなのですが、とにかくこの映画はコミカルな味付けはあるものの、全体として「じめじめ」とした、いかにも日本映画といった湿度の高さがあって、それが全く受け付けませんでした。

登場人物たちも「パッとしない詐欺師」という設定だから仕方ないのかもしれませんが、あまりにお人好し過ぎる上に頭が悪い…。こんな間抜けな詐欺師じゃとうの昔に捕まってます (^^;;;

二転三転するストーリー展開はちょっと楽しめましたが、それでも最後のオチが、とても「大の大人」の言動とは思えない幼稚さ…。10代の子どもじゃないんだから (^^;;;

それでもほとんどのシーンが列車の中という密室劇であるにもかかわらず、映画として成立しえたのは、芸達者な役者陣のおかげ。役者たちの演技を観る分には悪くないかもしれません。でもこれだけの役者を揃えたのなら、もっともっと面白くできたと思えるだけに余計に残念でなりません。