「グミ・チョコレート・パイン」('07) | Marc のぷーたろー日記

「グミ・チョコレート・パイン」('07)

グミ・チョコレート・パイン通常版
¥3,212
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大槻ケンヂさんの半自伝的小説をケラリーノ・サンドロヴィッチさんの脚本・監督によって映画化した青春映画です。主演は石田卓也さん、共演は大森南朋さん、黒川芽以さん、金井勇太さん、柄本佑さん他。

特に期待もなく観始めたんですが…




この映画、結構好き♪ (^O^)


ストーリーの基本構成はありがち。38歳になった主人公 (大森南朋さん) があることをきっかけに 21年前 (1986年) の悶々とした青春の日々と恋を思い出しながら、過去と現在が交錯して行くスタイル。使い古された構成ですが、さすがにケラさんが脚本・監督を勤めているだけあってひと味違う (^^)v

若さゆえの救いようのないバカさとアホさから来る笑いの中に、胸がきゅんとなる切なさ…。ありきたりですが、ケラさんの術中にハマったという感じ (^^)

ケラさんらしい、ちょっとシュールでナンセンスな笑いはかなり「ツボ」でしたし、適度な切なさもグッド!

最後の最後で涙腺を刺激して号泣させようとしているかと思いきや、ギリギリのところでいきなり現実に引き戻すなんていう「照れ隠し」的な演出も、まさに「泣き笑い」で「ツボ」。

要所要所で効果的に使われている演劇的演出もグッド!

とは言うものの、かなり「男のヘンタイ的妄想」が炸裂しているので万人にはお勧めしませんし、特に女性にはお勧めしませんが、今、30代から 40代にかけての男なら、胸がきゅんとなること請け合い! (^o^)


さて、この映画を観ての最大の収穫は主演の石田卓也くん。

今回初めて「演技」を観たのですが、ひっじょーにいい!! (^^)v

現在の主人公を演じた大森南朋さんと雰囲気が似ているのもグッド!

これまで石田くんに関しては、写真で観る限り、いかにもジュノンボーイ出身のイマドキのイケメン君というイメージしかなく、役者としてはアニメ版「時をかける少女」('06) で千秋の声を担当していたくらいしか知りませんでした。

ただ経歴を観る限り、デビュー以来、活動の中心が渋めの映画であるなど、派手さはありませんが、ジュノンボーイ出身の「イケメン若手俳優」としてはちょっと異色で堅実だなぁとは思っていました。

それにしても、この映画での体当たりの演技はよく頑張ったと思います。

普段の姿はスッキリとしたイケメン君なのに、この映画では体つきもボテボテだし、顔もパンパンで野暮ったいったりゃありゃしない。まさに '80年代のイケてない男子高校生のルックスを再現。聞くところによると、この役のために 10kg も増量したんだそうです。しかもお尻丸出しのオ○ニーシーンなど、アイドル系若手俳優では絶対にやらないような生々しい演技までやらされて (^^;;;

もちろんまだまだ演技に固さはありますが、彼が本来持っているイメージとは異なる役柄に果敢に挑む姿勢もいいし、シリアスもコメディもどちらもこなせる顔立ちと表情もいい。これからがとても楽しみな 21歳です (^^)

今後も映画出演が続くようですが、11月に公開される栗山千明ちゃん主演の青春コメディ「GSワンダーランド」では、'60年代のマッシュルームカットのボーカリスト役。

「GSワンダーランド」公式サイト
シネマトピックスオンライン「GSワンダーランド」

そして来年公開の山田孝之くん主演の青春コメディ「鴨川ホルモー」では、嫌みな二枚目京大生・芦屋役。

コメディが続いていますが、それぞれ全く違うタイプの役柄なだけにどんな演技を見せてくれるのか楽しみです (^^)v


ところで、石田くん以外では柄本佑くんも印象的でしたが、彼はこのままお父さんの柄本明さんのような「怪優」の道を歩んで行くんでしょうか (^^;;;