「隣人13号」('05) | Marc のぷーたろー日記

「隣人13号」('05)

隣人13号/中村獅童
¥2,379
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中村獅童さん、小栗旬さん主演のサイコスリラーです。共演は新井浩文さん、吉村由美さん、石井智也さん他。他にも「クローズZERO」('07) などでお馴染みの三池崇史監督が役者として出演しています。

Wikipedia「隣人13号」

ただただ





不快な映画


でした。

確かにオドロオドロしい映像のタッチと音響効果はサイコスリラーとして悪くありませんし、何より中村獅童さんの怪演ぶりはそれだけで充分な見応え。

でもストーリー自体は「ワケ分かりません」し、無駄な長回しのシーンの連続でテンポがとにかく悪い。また直接的なバイオレンス描写は少ないものの、必要以上に気持ち悪いシーンがあり、嫌悪感しか残らないのです。

心象風景の描き方や十三と 13号の入れ替わりの演出など、映像表現にはセンスの良さを感じましたが、結局のところ、作り手側の自己満足に終わっているように感じました。


ところで役者陣では、既に述べたように中村獅童さんの狂気の表現は凄まじく、子役が本気で泣いてしまった映像をそのまま使っているのはエグイ (^^;;;

他にも、新井浩文さん、吉村由美さん、石井智也さんの 3人はそれぞれが本来持っている雰囲気やキャラクターが活かされており、なかなか印象的。

それに対して、ダブル主演の小栗旬くんの印象がひっじょーに薄いんです。役柄のせいもあるのですが、完全に獅童さんの引き立て役になってしまっていたのは残念。

もちろん小栗くん本人はとても熱演しており、そのシーンにおけるインパクトは充分にあるのですが、獅童さんのシーンに切り替わったとたんに小栗くんの印象が吹っ飛んじゃうんです。かなり損な役回りだったと思います。

ただ、もし今この映画を再び撮るのであれば、十三と 13号のどちらも小栗くんに演じてもらいたいです。彼の実力なら演じ分けは充分に可能なので、どんなふうに演じ分けるのかとても興味があるのです (^^)