「ロボコン」('03) | Marc のぷーたろー日記

「ロボコン」('03)

ロボコン/長澤まさみ
¥3,429
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長澤まさみさん主演のロボコン (ロボットコンテスト) を題材にした青春映画です。共演は小栗旬さん、伊藤淳史さん、塚本高史さん、荒川良々さん他。

Wikipedia「ロボコン」

面白くなくはなかったんです。高専の生徒たちによるロボットコンテストの面白さみたいなものも伝わって来たし。

でも「青春映画」として観ると、ちょっと「カタルシス」が足りないんですよね…。

これまでヒットした「青春映画」である「ウォーターボーイズ」('01) や 「スウィングガールズ」('04) などの例を観れば分かるように、全体としては淡々としていても、クライマックスで一気にうわぁ~っと盛り上げるのが青春映画の鉄則だと思うんです。

ところがこの映画はクライマックスがロボットコンテストというせいもありますが、どうもイマイチ盛り上がらない…。

NHK 制作の「ロボコンのドキュメンタリー番組」として観れば充分な出来なんですけれど、「映画」としては「えっ、これで終わり?」といった「消化不良」な感じが否めません。

まぁ、高専の生徒たちの姿を描くという意味では、この淡白な感じがリアルなのだとは思いますけど…。


そして僕がどうしても最後まで分からなかったのは、何故主人公が女の子なのかということ。

圧倒的に男の子が多い世界なので、映像面で華が欲しかったというのは分かりますが、主人公が女の子であることに非常に違和感があったのです。

いくら高専のオタク気味の生徒とは言え、年頃の男の子たちの中に、こんな可愛らしい女の子が仲間に入ったら、多少なりともそれなりに「意識」するはずなのに、完璧に同性扱い。

もちろん物語の展開上、恋愛要素は不要なので、中途半端にラブストーリー要素を入れなかったことは良かったと思うのですが、それにしても不自然。

むしろ主人公は「平凡な少年」という設定にした方が、「友情」「チームワーク」といった青春映画の基本が明確になったと思うんです。

とにかくビジュアル面で可愛らしい女の子を出したかっただけにしか見えませんでした。


「ロボコン」という異色の題材を、小栗旬くん、伊藤淳史くん、塚本高史くんといった魅力的な若手俳優で映画化した「企画」は良かったのですが、結局のところ、素材を活かし切れなかった残念な映画でした。

それにしても年齢不詳の怪優とは言え、荒川良々さんが高専の生徒役というのは無理があります (^^;;;