「電車男」('05) ※ドラマ版 | Marc のぷーたろー日記

「電車男」('05) ※ドラマ版

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伊藤淳史さん、伊東美咲さん主演の大ヒットコメディです。

2005年当時、大ブームだったにもかかわらず、原作は全く読んでいません。ドラマ版は 1年後に放送されたスペシャル版 の再放送を偶然観ただけでしたが、その際の印象がとにかく気持ち悪くて、「ドラマ版はもう決して観ることはないだろう」と思ったくらい。それでも、その後、山田孝之くん主演の映画版 を観て「号泣」しちゃったので(苦笑)「比較」目的で観てみました (^^)

実際に観てみると、原作が好きな人や (普段ドラマを観ない 30代の) 男性層には映画版よりドラマ版の方が評価が高い理由はよく分かりました。

ドラマ版は、脚本を担当している武藤将吾さん (クローズZERO 、花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~) が男性であることもあって、完全に男目線で描かれていたことが、より原作に近いテイストを出せた理由なんだと思います。ラブコメでもなければラブストーリーでもなく、武藤さんが得意(?)な主人公の成長を描いた青春ドラマになっていましたし。そして何と言っても、使われている音楽が 30代から 40代の男を「そそる」選曲だったという点も大きい (^^)
オープニングの「Twilight」(E.L.O) や挿入歌の「Romanticが止まらない」(C-C-B) など、懐かし過ぎて涙ちょちょぎれます (ToT)
一方の映画版は、ラブコメが得意な女性脚本家・金子ありささんによって完全に「純愛ラブコメ」として作られ、「オタク」要素をほとんど抜き去った「普通のラブコメ」になっていたことが、女性やカップルを中心に大ヒットした理由なのでしょう。「だっさい男の子がメガネを外したら、それはそれは可愛らしい美少年だった」なんてのも王道の少女漫画の男女逆パターンの設定ですし、ストーリーも見方を変えれば、キャリアウーマンが年下の純粋無垢な男の子を自分好みに育てる物語とも言えるし (^^)

どっちが良いかは完全に「好み」の問題でしょう。ドラマ版も映画版もそれぞれの世界観でよくまとまっていましたし。同じ設定、ストーリーでも調理方法が違うだけでこんなにも違うテイストになるということがよく分かる「いい例」だと思います (^^)v

でも僕は映画版の方が好きです。ドラマ版は終始一貫して、ひたすらキモくてダメでした (^^;;;

ドラマ版は、「オタク」描写のキモさも生理的に受け付けませんでしたが、それ以上にネットの住人たちがイチイチ「泣き過ぎ」で気持ち悪過ぎました。キモイ顔で汚らしく泣くからとても正視できません。あれはテレビに映しちゃダメでしょ。文字通り「放送禁止」の顔 (^^;;;

とにかく、小栗旬くんと山崎樹範さんの 2人以外は今思い出しでも悪寒が走るくらい気持ち悪い (^^;;;
それでも、ドラマ版の登場人物の中では桜井 (豊原功補さん) のキャラクターだけは面白かったな (^^)
そして比較的評価の高い伊藤淳史くんのオタクぶりは確かにリアリティがあって巧いです。泣き過ぎだけど (^^;;;

それに比べると、映画版で山田孝之くんが演じたオタク青年は「いつの時代のオタクだ?」と突っ込みたくなるイマドキ「ありえない」オタク像。しかし、そもそも映画版の主人公はオタクというよりも単なる「極端に内気な男の子」というイメージだったので、そのキャラクター設定を目に見える形で表現する「記号」としてのオタク像に過ぎなかったと考えれば、あれはあれで OK ですし、そのキャラクターの表現という点においては山田くんの巧さはかなり光っていました (^^)

こうやって改めてドラマ版を観ると、映画版はそもそも「電車男」ではなく、単なる「美女に恋したダメ男のラブコメ」であったことがよく分かりました。それに僕はもともと「キモイ男の妄想劇」にしか思えない「電車男」の世界が苦手なので、だからこそ「電車男」とは言いがたい映画版の方が好みに合っていたんでしょう (^^)
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